1987年にギタリストのChris Impellitteriによって結成された、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のヘヴィメタルバンド。
1987年、Chris ImpellitteriがRob Rockと共に結成し、EP『Impellitteri』を発表。しかしバンドの名を世間に知らしめたのは、翌1988年にGraham Bonnetを迎えて発表した1stアルバム『Stand in Line』であった。デビューして間もなくアメリカのメタルシーンは冬の時代へと突入し、こうした音楽性は古臭く無意味なものであるとする風潮が強まったため、1992年の2ndアルバム『Grin and Bear It』ではモダン・ヘヴィネスへの接近を見せた。ところが今度はファンから失望の声が上がり、結局それ以降90年代は従来のネオクラシカルメタルに徹することとなった(本人も言及しているが、Chrisはほとんど全ての音楽を弾くことができるが、商業的理由(固定ファン層からの反発など)から音楽性、テクニックの多くを封印している)。当然アメリカでは苦戦を強いられ、ヨーロッパと日本を主なマーケットとせざるを得なかった。その後はRobをボーカルとして順調に活動を続けていたが、2002年には再びGrahamをボーカルに迎えた『System X』を発表し、話題となった。2003年以降は、従来の音楽性がアメリカで支持を得られないことなどを理由にRobと袂を分かち、再びアメリカでメタルコアを中心としたメタルのブームが起こってきたことから、ボーカルをCurtis Skeltonに替えてメタルコア的な要素も持つ8thアルバム『Pedal to the Metal』を2004年に発表、インタビューではIn Flamesの音楽性に感銘を受けたとも語っていたが、アルバムの出来やあまりの音楽性の変貌ぶりによりファンからも好意的には受け入れられなかった。
2008年結局Curtis Skeltonが脱退し、かねてからWeb上にて「サプライズニュースがある」と告知していたリードシンガーの席だが、Rob Rock復帰という「サプライズ」というより「自然な形」となった。以後、アメリカ本国での地道なライブ活動を続けている。
Yngwie Malmsteenのクローンと揶揄されるほど技巧的なChrisのギタープレイと、GrahamやRobによる力強いハイトーンボーカル、Queenを彷彿とさせるようなコーラスハーモニーを中心とするネオクラシカルメタルで有名である。しかし実際はクリスの奏法はYngwieとはかなり異なり、エコノミーピッキングを極力避けたフルオルタネイトピッキングが特徴である。特に複雑な多弦アルペジオでも肘の関節を正確かつ大きく使いオルタネイトピッキングにパワーを付加している点は他のギタリストにはあまり見られない。それゆえ肘にばかり目が行くが、実はピッキング時の親指の曲げ具合の変化など細かな点まで気を使っている。
Band members (リーダーはChris Impellitteri)
Chris Impellitteri - lead guitar (1987-90, 1992–present)
Rob Rock - lead vocals (1987, 1992-2000, 2008–present)
James Amelio Pulli - bass guitar (1992–present)
Glen Sobel - drums (1999–present)
Ed Roth - keyboards (1995–present)