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The Grinding Wheel (2017年)
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The Grinding Wheel
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解説 - The Grinding Wheel
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. ヤングラジオ ★★★ (2017-02-11 22:04:56)

ベテランバンドの余裕感は、一体どこからくるのだろうか。
決して結論ありきで、逆算で導き出しているわけではないんだけど....。
音楽性が似ている若いバンドも探せばいるんだけど、やっぱり何かが違うのである。
アルバムが売れなくなって久しく、アーティストにとっては難しい時代なんだろうけど、決して悪いことばかりではない気がする。
その一つが、このような良い現象を生んでいるのではないだろうか。

この新作、僕は好きである。
なんせ楽曲にひねりがあって、面白い。
スラッシュ・メタルのファンでなくても、十分に楽しめる内容に仕上がっている。
ストレートに疾走するよりも、僕はこちらの方が好みである。

今の時代、変に時流を読む必要はないし、周りからのプレッシャーも強くないハズである。
勿論、根底となる実力があってこその話しだけど、バンドが正常に機能すれば、こういった作品は生まれるのである。
僕なら、88点かな。




2. 火薬バカ一代 ★★★ (2017-03-16 23:24:14)

まず結論から述べさせて貰うと、当たりです。大当たりです。
多彩なアイデアを盛り込んで畳み掛ける、ドラマティックな大作曲①⑩により本編がサンドイッチされているOVERKILLの新作は、ボビー“ブリッツ”エルズワースの「(今作は)エピカルな出来栄え」発言を裏付ける仕上がり。ややラフな方向に振られていた前作に比べると、へヴィ・メタリックな重厚感や整合性が高められると共に、メロディへの拘りも強く打ち出されていて、特にVoと2本のGが勇壮且つタイトに突っ走る⑤は、そうしたバンドの新たな試みが結実した名曲ではないかと。
それでいて、メロディが増量されても作品全体に甘口な感触や手緩さは皆無。皮肉げなハイピッチVo、筋骨隆々なリードB、時に重厚に時にメロディックに炸裂するツインG、一流ボクサーのワン・ツーばりの切れ味で放たれるDsという、各パーツが寸分の無駄も狂いもなく組み合わされることで、どんな衝撃にもビクともしない鋼の如き強靭さを獲得したパワー・サウンドはOVERKILL以外の何者でもありません。しかもそれをアンディ・スニープが肉厚で高密度な音作りで援護射撃するのですから、もう鬼に金棒という。
劇的に疾走するツインGのカッコ良さが辛抱堪らん③や、ストレートにぶっ飛ばす⑧⑨、素手でガンガンぶん殴られているような錯覚に陥るパンキッシュな②⑥、更にはドハマりしているIRON MAIDENの名曲“SANCTUARY”のカヴァー⑫(ボートラ)etc.…。ソリッド且つハイテンション、それでいてキャッチーに鍛え上げられた収録曲の数々を聴く度に、OVERKILLのカタログにまた新たな傑作が1枚加わったことをお祝いしたくなりますよ。




3. cri0841 ★★★ (2017-03-19 16:50:04)

2017年発表の18th。15thの「Ironbound」以降覚醒したかのように素晴らしい作品を連発している彼ら、
今回は彼ら本来のルーツに立ち戻ったかのように、スラッシュ度を抑え、極めてパワーメタル寄りの作風。
B!誌でのクロスレビューには驚いたが、それだけ多くのメタルのFANの注目を集める、また期待に応える
盤石の出来である事に間違いない。パンク、サバス、メロディとドラマティシズム様々な顔が覗く多面性を
持ちながらも、オールドスクールなメタルにスラッシュの鋭利さ、何のことはないいつものOVERKILLですね。
全部のアルバムを一応聴いてる一個人FANの意見としては、マンネリを感じることも事実だけど、④の
終盤のツインリードには痺れるし、⑧⑨⑩の流れは完璧!と強調しておく。カヴァー2曲も最高!
アルバム名はJPリスペクトだよね、コレ?




4. ずなきち ★★ (2018-02-24 09:50:50)

このバンドに関しては初期よりもIronbound以降の方が好きです。スラッシュでありながらメロディックな曲も多く、疾走感とヘヴィさのバランスがちょうどいい。



5. 失恋船長 ★★ (2025-03-03 01:53:19)

アルバム毎に手を変え品を変え同じベクトルだがアプローチを変えて楽しませてくれた彼ら、オールドスクールへの復権。濃密なドラマを小気味よく聴かせ中弛みとは無縁の壮快感に溢れた傑作を連発した。7分越のオープニングナンバー、彼ららしさを詰め込んだ作風で一曲の中に多様なルーツをねじ込んだのは良かったが、正直長い、それは全般的に言えることで少々ランニングタイムが長いと感じる場面が目立った。あと、どうしてもドラムを音が気になる。それとアンディ・スニープの起用は、血湧き肉躍る苛烈なる高速サウンドの狭間で歯車の如きガチッとハマっているが、個人的には、そこまで大好きな音作りではない。

しかし、方向性を絞り込みラフなパワーを解き放った猛獣サウンドの痛快さ、そこのけそこのけOVERKILLが通ると言わんばかりにパワーメタル色の強いナンバーがツッコんでくる。やはり②のようなヤクザパンクメタルは大好きだ。良い意味でのキャッチーさが生きている。でもメタリカみたいにチョイと長いので詰めてくれると、もっと視聴感も上がったろう。セルフプロデュースだし、自分たちのやりたい音を現代メタルの名手にミキシングして貰うことで、古くて新しい新世代の古典サウンドに磨きを掛けたと言うことでしょうね。

このクオリティで文句を言われたら、それは悪質クレーマーでしかありませんし、雑誌のレビューで右を向いたり左に傾いたりする輩でもない限り、今作のもつ意味合いと放たれる無限のエナジーに圧倒されます。曲が長い短いは個人の趣味趣向の問題。IRONBOUNDも長かったが、今作とは方向性がチョイと違うので比較にならないし意味もない。何より彼らが素晴らしいのは、安易な原点回帰や過去の財産を食い潰すことなく、自らを見つめルーツを邂逅している。

前作よりも隙間があり立体的になった音像、そのおかげで聴きやすくなりました。ここは推奨されるべき美点ですが、個人的にはそうでもない。思想や理屈でねじ伏せるような知的サウンドでもないので、もっと下品な方が好きなんですよね。まぁ日頃、貧乏クサイ地下も地下のNWOBHMばかりを愛聴しているので、メジャー過ぎると照れくさい。しかし、紛れもない現代の古典だ。クラシックメタルを愛するモノの仕事である。

もはやスラッシュメタル云々で語るべき存在ではないだろう。これこそが真っ当なヘヴィメタルであろう。



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