一聴したときは、1曲目の靂が、アメリカンハードロックというか、DEAD ENDのPERFUME OF VIOLENCEを想起させるドラムでおやっと思いましたが、2曲目からはこれぞ陰陽座!というメロディー満載のオンパレードです。またしても捨て曲皆無!全体を通して言えることは、バックの演奏から唄を少し前面に出して歌謡曲耳しか持ち得ないリスナーにもすんなりと受け入れられる音作りをしている点。 楽曲単位で特にグッと来るのは、「龍の雲を得る如し」、「不知火」、「月花」、「蛟龍の巫女」、「組曲「義経」~夢魔炎上」、「組曲「義経」~来世邂逅」ですね。とにかくまた1歩歩みを進めた快作です!
1. 夢幻ノ光 ★★ (2005-06-21 18:40:00)
さて肝心な内容ですけど夢幻~の流れを汲みながらなおスケールがでかく
なった感じですね。全体的にバランスも取れてると思います。そのなかでも
八曲目の「蛟龍の巫女」にはやられましたね☆黒猫=バラードと勝手に決めてたので
かなりびっくりしました!
他にも「靂」「龍の雲~」「彷徨える」「甲賀~」「月花」そして組曲「義経」(最後のバラードは私的には微妙ですが…)とどめのお祭りソング「我が屍を越えてゆけ」は舞い上がるに負けず劣らずの萌え度!!
すごいバンドだ陰陽座…
2. RAW ★★ (2005-06-21 20:37:00)
いつも一曲目は疾走系だったのに、ミドルテンポな曲でビックリした。
というか、アルバム全体がそんな感じ。
勢いのある曲が減ったので、不満がある人もいると思う。
「蛟龍の巫女」は伝統的な陰陽座ソングだと思う。
そんなに悪くない作品でした。
5. #705 ★★ (2005-06-22 00:08:00)
たしかに今回はへヴィでメタルな曲が少なくて少し残念でした。でも、その分今までの陰陽座のなかで一番メロディアスなアルバムになったのではないでしょうか?
個人的には「月花」の瞬火の声にノックアウトでした(笑)。
黒猫さんは、もう今更語らずとも上手いのは当たり前なので敢えてここでは触れませんが、今回は瞬火氏のヴォーカルに艶が出たと思います。
2人のヴォーカルを支える演奏もとても安定していて、ますますバンドの幅が広がった気がします。
こうやって、陰陽座はどんどん進化していくんですね。ホント素晴らしいバンドです。
秋にあるという記念すべきヨーロッパツアーに付いて行きたいけど、お金がなくて行けないのがホント残念です。
13. 5150 ★★ (2005-06-24 23:09:00)
陰陽座としての独自性が後退して、より正統派でメロディックになった。個人的には妖怪っぽさ云々は気にしないし、曲自体の完成度が高ければいいのだが・・・。
POPでメロディックなのはいいが、こういう曲調が続くと黒猫の歌唱もあってアニメソングっぽく聴こえてしまう。そうなると瞬火はわざわざ出てこなくても・・・なんて思ってしまう。
ともかく消化不良気味である。
非常に微妙だ。
もっと聴きこんだら印象変わるかも・・・
ってか聴くかな・・・?
17. k.s.m.2 ★★ (2005-06-27 23:16:00)
私見では歴代アルバムで評価ニ位です。(一位は2nd『百鬼繚乱』)
何故かと言えば、全体を貫く色と流れが美味しいから。2ndは邪悪で(広義→)IRON MAIDENなメタルでしたが、今回はミドルテンポでじわじわ押し、曲調は歌謡ロック。
『夢幻~』は中盤でずるずる重くなる感じが少々辛いですし、『鳳翼~』は内容がちぐはぐ(「叢原火」のクールなおどろおどろしさと、女性故かパワーの不足を感じてしまう「鳳翼天翔」、刺々しくて聊か不快な「麒麟」、綺麗なのは認めるけれどシングル・オンリーにするべきに思う「星の宿り」)に感じられたので、こういう評価に。
「義経」集大成も、シングルまでは予算を廻せない私には嬉しい限りです。
アニメソングっぽさは、vo.がくどい(笑)ので回避できているのではないかと。思い切りハードにしたら名曲「甲賀~」が浮きますしね。
22. meteora ★★ (2005-07-14 14:51:00)
曲についてですが、1曲目は皆さんが言っている通り微妙ですね。いやよくよく聞いてみるとなかなか味のあるミドルチューンなのですが・・まあイントロだと思えばいいか。そして、2.龍の雲を得る如し、3.彷徨える、4.甲賀忍法帖の流れは最強です。それぞれ質の違うメロスピチューンを存分に楽しむことが出来ます。メロディの叙情度や煽状力が素晴らしい!5不知火は淡い感じのメロスピ。まあ次からの流れの箸休め的な位置づけ。そして、6.鬼ころし、7.月花、8.蛟龍の巫女という3強チューンがここで登場!!6は違うバンドを聴いているかのような迫力と突進力のあるスラッシュメタル。舞頸をさらにデスラッシュっぽくした感じ。7はサビの黒猫と瞬火のユニゾンボーカルがいい味だしている叙情的哀愁メロスピチューン。心に染み渡りますね。8は陰陽師を髣髴とさせるような悶絶キラーチュン!!傑作です!!そして9-11で組曲「義経」。9は瞬火ボーカルメインのメロスピ、10は様々な曲展開をみせつつ、黒猫の鬼気せまるような語りが激スゴの大曲。11は星の宿りのような美麗なメロディのバラード。この組曲は通しで聴いてこそ価値があります。凄い感動した。シングルカットで聴いた人もアルバムでは違った印象を受けるはず。こんなことが出来るようになったのも彼らがメタルバンドとして成長した証だと思う。しかしその感動を12のアイドル声お祭りチューンでぶち壊されるのはちょっと頂けない。なんだか鳳翼鱗瞳でも似たようなことがあったなあ。でもライブでやってくれると盛り上がるかも。
結論として最高傑作とまではいかなくても聴き応えのある秀作だと思います。瞬火のボーカルがまた一段と上手くなったのもいいです。悪鬼判官での彼の堂々と歌い上げるボーカルは素晴らしいし、鬼ころしでのデスボイスも中々様になっていますね。黒猫もボーカリストとして更なる成長を遂げています。そういった意味で、このアルバムはメロディは勿論、ボーカルを楽しむアルバムであるといえます。特に夢魔炎上の黒猫の語りは凄かった・・・。妖怪度はやっぱりあまりないけど、陰陽座はただのビジュアルバンドなんかではなく実力を兼ね備えたメタルバンドなんだ、といわしめるためには充分すぎるアルバムなのではないでしょうか。