ゲイリーのハード・ロック時の最後?のアルバム。本当に最後になるようなゲイリーのこれまでのキャリアを総括した内容だ。アウト・イン・ザ・フイールズばりの反戦歌"After The War"、少年時代を歌ったポップな"Livin' On Dreams"、泣きのインスト"The Messiah Will Come Again"、Gフォース的な"Ready For Love"、アイリッシュな"Blood Of Emeralds"、ZEPクローンを皮肉った"Led Clones"などいろんなタイプの曲が揃っている。ゲストもコージー、オジー、ドン、サイモン等豪華な布陣。しかし、ラン・フォー・カヴァーアルバムよりもこっちの方が統一感に欠けるのではないかと思うのだが。各曲は良く出来ているが、アルバムとしてのまとまりが無い様に思う。何か中途半端な納得いかない作品だ。決して悪くはないんだけど....。
ゲーリーは本作をハードロック最後のアルバムとして覚悟したのだろうか。 バラエティ豊かで、ハイテンション、エッジの効いたカッコよくて味のある名曲揃いだ。ハードロックとしてやれることをこのアルバムに詰め込んだって意欲に溢れている。「Led Clones」のロック的反骨精神もその表れかな。 それに「The Messiah will Come Again」に、彼の、後の音楽的方角を突きつけられる。 余計な事考えずに聴けば楽しめるアルバムだと思いますよ。
ゲイリーにとって「BACK ON THE STREETS」がHM/HR時代のオープニング的作品だったとすれば、この作品はHM/HR時代のエンディングを告げるべき作品のように思える。 アイリッシュ魂溢れる叙情大作「BLOOD OF EMERALDS」そして最後の壮大なインストを聴き終えると感慨深い気持ちになってしまう・・・
個人的には鳥肌立ちまくりの超名曲「BLOOD OF EMERALDS」が収録されている名盤です。このアルバムを最後にブルース職人へと鞍替えするのですが(そりゃインストの⑥は素晴らしいけどね)、当時はこんなに優れたHM/HRアルバムを世に出したのに何を血迷ったのかと思いましたよ(今でも聞き返すたびに思い返します)。豪華ゲスト盟友フィル・リノットやコージー・パウエル、オジー・オズボーン、サイモン・フィリップス、ドン・エイリー、ボブ・デイズリーといったベテラン職人メンバーに気を奪われがちですが頭②③を聴き「ゲイリーの独壇場やん」と思いました、磨きの掛かった歌声は実に頼もしいです。洗練されているがロック色を色濃く打ち出す作風は見事としか言いようがありません。冒頭でも触れましたが名曲⑩を聞き涙してほしいですね。素晴らしいメロディに涙腺が決壊しました。望郷ですよ
もう熟成はされています。無敵の状態で望んだアルバムです。ゲストもオジーだのサイモン・フィリップスだのすごいことになってます。曲もハードロックからブルーズ、アイリッシュテイストまでさまざま。早弾きも、メロディ重視のソロもやっています。クオリティもバランスでは"Wild Frontier"を超えます。何よりトリはみなさんおっしゃる"Blood of Emeralds"でしょう。アイリッシュ調のメロディを盛り込んだこの曲で彼は半生を振り返るのです。そして次作で原点のブルーズへ...始めから仕組んでいたのかといいたくなる展開です。しかもこの曲で、HR時代最後の曲とするのです...歴史含めて完璧の曲です。"Blood of Emeralds"=Gary Moore!!!