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Rage for Order / QUEENSRYCHE
失恋船長 ★★ (2019-12-18 22:56:43)
今となってはプロデューサーに、ニール・カーノンを迎え当時としては、モダンなアイデアをふんだんに盛り込んだ実験的な一枚として評価が落ちつくでしょう。
完成度という観点からも、いろんなものに手を出した感が漂い、前作に流れていた正統性と言う軸足が揺らいでいるように感じるのも、作品の評価に影響を及ぼしている。それほど、一筋縄ではいかないモダンなアプローチに挑んでいるのだが、特にサンプリングが派手にループするカヴァー曲の④など、その最たる例だろう。日本一権威のある雑誌でも、アルバムの点数が97点とかの高評価を獲得、シングルカットされた④も酒井氏が絶賛となり、私の周りも凄い凄いと便乗するかのように絶賛する輩が溢れかえり、サンプリングは良くて、メイデンやJPのシンセギターはダメなんかいと心の底から思い、この手の人種は一切信用しないと堅く心に誓った事を、昨日のように思い出しますね。
いやー、本当に当時は(今もかな?)雑誌の信者が多く、作品の良し悪しをレビューが出るまで言わない輩もいましたからね。
当時としては間違いなく、新しいフィールドへと果敢に攻め込んだ力作。高いイマジネーションを具現化した音は、間違いなく次作へと繋がるものであり、今作の失敗した部分を糧に出来上がったという論調に激しく同意出来る一枚。なんだかんだ言っても、これだけの説得力と進化したサウンドはジャンルを超越した印象を与え、多くのロックキッズの知的好奇心を擽る音となっています。それだけに古さを感じさせないのが、このバンドの強みとも言えますね。
当時、彼らは、この近未来志向の音に合わせ、THE80年代的なぶっ飛びと叫びたくなるような、ルックスだったのも忘れられませんね。当時の写真を見たら若い人は確実に、このバンドを馬鹿にするだろうな。ジェフ・テイトなんてやばかったもんね。
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