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Pedal to the Metal / IMPELLITTERI
失恋船長 ★★ (2018-05-02 12:28:55)
絶望的に評判の悪いアルバム。ファンにとっては正に黒歴史的な一枚となっています。余りの評判の悪さに聴く前は、相当身構えていましたが、始まった途端になんてこたぁない、いつものクリス節の連発にまずは安堵。それに歌メロも恐ろしいほど、ロブ・ロック的で、いつロブお得意のトリプルレコーディングで声を重ねてくるのかと思うほど、充実したオープニングで始まり驚いた。また随所にねじ込まれるコンパクトだが、高速シュレッドギターを主軸とする、お得意のレガートに悶絶ですね。
総じていつものインぺリテリサウンドでしたが、時代性を加味した音楽性は、彼のストレートな作風を好む潔癖なファンにとっては許せない事なのか、日本での人気はサッパリでした。
どんなにバラエティに富んだ作風でも、クリスのギターは強靭なへヴィグルーブを従え、ノリの良いリフと縦横無人に駆け巡るクラシカルギターを聴かせ魅了。日本人だけの為ではない、アメリカンマーケットもターゲットにした柔軟な作風に終始しており、無駄を排したコンパクトな作風は相変わらずだ。
そして90年代に乱発した同じような作風のアルバムよりは、多様性を擁しており(ラップソングいらんぞ)、インぺリテリファン以外にもアピールできる要素が高いのも見逃せません。こうなるとクリスの速弾きがいらないと感じたり、歌い手も個性不足な為、またメロもロブが歌っても遜色がないだけに、やはり痛し痒しな作風になってしまったのが残念。もう少し、どちらかに思い切って舵を切れば良かったの思うのだが、駄作として切り捨てる事など到底出来ない、謹製クリス印が満載のバラエティ豊かなアルバムだと思います。
Victim of the Systemで復活、Answer to the Masterで多くのフォロワーを生み出したのに、Screaming Symphonyは自らの亜流すぎたもんなぁ、Eye of the Hurricaneまでの4枚をシャッフルされても気がつかない近似値な作風ですからね。
どちらを支持するかが評価の分け目でしょう。
個人的には新メンバーだったのに、思いのほかインぺリテリで驚いた。もう少し意外性が欲しかった。せっかく新しい事にチャレンジするんだからさ。マジンガーZがやられ、もう駄目だと思ったらグレートマジンガーが出ました的な奴が欲しかったッス。
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