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Slaughter of the Soul / AT THE GATES
火薬バカ一代 ★★ (2007-11-02 23:37:00)
ヨナス(B)とアンダース(G)のビョーラー兄弟が中心となって、スウェーデンのゴッセンバーグにて結成された
5人組デスラッシャーが、'95年に発表した最終作にして最高傑作の4thアルバム。
トータル・ランニング・タイムは35分とタイト極まりなく(国内盤はボーナストラック1曲を追加収録)、
デス声シンガーの中でも指折りの表現力を誇る、トーマス・リンドベルグの激情Voを乗せて、炸裂するように疾走する
楽曲の数々は、1曲平均3分と無駄な贅肉が削ぎ落とされ、前作より徹底的にビルドアップが図られている。
それでいてザクザクと刻まれる分厚いリフには、殺傷力だけでなく、北欧のバンドならでは冷気と哀感が宿り、Gソロも
最小限のメロディで最大の効果が得られるよう、しっかりと練り込まれていてドラマ性も十分と、全く隙のない構成。
それにしても、このGリフのカッコ良さは驚異的だ。捨てリフなしとは正にこの事で、特に、美醜/哀怒/緩急といった要素が
一丸となって突進するAT THE GATES屈指の名曲①、「GO!」のシャウトと共に、鋭利且つキャッチーなリフが疾走する様が
ガッツポーズ物の②、「押し」と「引き」を心得た曲展開がドラマを演出する③という、頭3曲の猛烈な畳み掛けは圧巻。
中盤とエンディングに配された叙情的なインスト曲⑤⑪や、ブルータルな曲調の中で閃くアコギの美しさに
ハッとさせられる⑧といった楽曲も、アルバム全体の流れに起伏を生み出す点で非常に効果的に機能している。
・・・と、デス・メタル史に残るような傑作を作り上げながらも、本作発表に伴うツアー中にバンド内で内紛が勃発。
殴り合いの大喧嘩をやらかした挙句にAT THE GATESはアッサリと解散してしまうのであった・・・。合掌。
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