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Have a Nice Day / BON JOVI
dave rodgers ★★ (2006-02-24 12:03:00)
良いアルバムなのに、「良い」で止まってしまっているのが正直な印象だった。
佳曲はあることは沢山あるけど決めの一曲というものが今作では残念ながら見つからなかった。今作は全盛期のあのハード・ナンバーの華やかなBON JOVIが聴けるというので期待が高まったが、彼らというと前作「BOUNCE」はセールス的に大成功しなかったものの、各楽曲の完成度は素晴らしかったと思うので個人的には大好きなアルバムだった。
全盛期の回帰といっても、貫禄のBON JOVIが変に力まないでリラックスした状態で取り組んだ「BOUNCE」は好感が持てたけど、それとは別で無理しすぎたせいで痛手になった印象を受ける。どうも似たり寄ったりな曲が目立つ気がするけど、個人的には今作でコマーシャルされたタイトルトラック「HAVE A NICE DAY」は良いは良いけど、「IT'S MY LIFE」のときのドラマティックな展開にあの当時のBON JOVIの屈強の精神性が滲み出ているようで感動させられたが、今回は意味合いが違うので、当然印象も全然違ったりする。ファンサービス的でもあり、新たにファン層を開拓するためというのもわかるけど、今「Hey God」みたいな曲をかけないようなBON JOVIが「HAVE A NICE DAY」をやるとやっぱりぎこちない気がする。アルバムの流れにゴツゴツした感じがなかったのは、一曲一曲の精神性が「BOUNCE」にも「THESE DAYS」にも及ばない所にあるのかもしれない。「BOUNCE」のようにバラードタッチな曲が多くても散漫にならず統制がとれたアルバムのまとまり感は個人的に素晴らしかったけど、たしかに楽曲の完成度はBON JOVIらしさが問われるところでもあるので、そこが残念。でも、楽曲単位で聴きたいと思える佳曲は実際かなり揃っているし、ただ今作にあればクリアだと思ったのは迫力と緊張感だけかな、それがあれば最高のアルバムだったと言えたかも。
ちなみに今作もお金に換えようと本気で思った。だいたい「BOUNCE」のときもそうだったが・・・。最初聴いたときただ一言「くそ」と言った。でも後になって評価したくなる作品で再び買って初めてこの作品の名盤ぶりに気付いた(個人的に)。そーゆうのって思い入れが強くなる。まあ、いずれ印象は変わってくるかもしれないけど。
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