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HERE COMES THE RAIN (2024年)
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HERE COMES THE RAIN
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解説 - HERE COMES THE RAIN
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1. 失恋船長 ★★★ (2024-03-11 10:04:06)

Here Comes The Rain

前作はアルバムジャケからも分かるようにダークな路線であった。パンデミックによって世界が混乱した、そういう背景が、ああいった音楽性に傾けたのだろうが、今作では、そういうネガティブな要素を排除。従来のロマンティックかつドラマ性の高い叙情派サウンドへと舵を切り、ポジティブなムードに包まれている。
優美なメロディを紡ぐギターワークとそれを支える熟練のリズム隊。彼らから繰り出される堅実なリズムはキビキビとしており、生身のグルーブを感じさせる。だからこそトニー・クラーキンのギターも生きるのだろう。
自らのプレイよりもバンドサウンドを重んじるトニーの職人技は普遍的でした。かつてGoodnight L.A.というアメリカンナイズドの極地のようなアルバムをリリースしてバンドは本当にGoodnightしてしまいファンを落胆させたが、再びシーンに返り咲いてからはコンスタントに作品をリリース。
ベテランとは思えない創作意欲とクオリティの高さに驚かされました。確かにシンガーのボブ・カトレイは加齢からくる衰えは否めない。今作ではテクノロジーの恩恵を受け上手く乗りきっている。
このバンドはボブの温かみのある歌声とメロディによる二本柱が最大の魅力だ。ボブの歌声を生かした楽曲構成、主役は歌である。

ある意味、前作はハードさが目立ったものであった。今作よりもトニーのギターが目立っている。今作では楽曲の一部として控えめである。しかし、それこそマグナムだと思わせる一面が強まった。
今作がトニー・クラーキン遺作となったのは残念だが、個人的には前作でなくて良かったと思っている。不思議な事なのだが③曲目のSome Kind of Treacheryを聴いていると、マグナムの歴史が走馬灯のように流れる。Goodnight L.A.もいい思い出だ。

トニー・クラーキンなくしてマグナムはあり得ないだろう。勿論、ボブ・カトレイ無しも同様。当たり前に新譜が出るものだと思って生きていたので、寂しいですねぇ。今年はマグナムのアルバムを振り返る一年になるだろう。
今作は感傷的な気持ちに浸らせるだけではない、現役バンドとしての魅力。何より駄作とは無縁のバンドだった。
③から④の流れに涙腺が緩みます。いいなぁ、このメロディ、素直に心に染み渡ります。だからPVも作られた⑤が最高にカッコいいのよ。
悲しくなって、アルバムを一旦停止しながら聴いています。リリースされてから一度も最後まで完走出来ないのよ。このバンドが終わりを迎えたという事実を受け入れられん。



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