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SOAR (2023年)
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1. 失恋船長 ★★★ (2023-04-19 00:41:09)

リリース前にメディアで答えたインタビューを沢山読んでしまった。複数のメディアからのリリース記事だったために、完全にもう頭の中は浜田麻里の苦悩と現在までの道のりに支配され、今作のレビューはいかに、あの情報を抜くかに苦闘するのですが、ヤクザ映画を見た後、映画館から肩で風を切って歩いてくるかの如く、インタビューに寄せそうです。

先行公開された曲の良さ、今まで培ったスタイルにブレはなく、前作同様ビクターというのもあり密度の濃いメロディックな浜田麻里ロックを完璧にやり切ってる。その柔軟な音楽性をハード目のサウンドで統一、硬軟交えた百花繚乱のメロディックサウンドに魅了されます。老獪なテクニック駆使して麗しい歌声で魅了する、浜田麻里のパフォーマンス。
豪華ゲスト陣を迎え女王様と呼びたくなる圧倒的なパフォーマンスで従えていますね。技巧は揃いに敏腕ミュージシャンを向こうに回し、一歩も引かないところか、主役は浜田麻里であるという力強さ、聴きやすいミックスも手伝い、ハードサウンド初心者にうってつけの作風であろう。そして参加メンバーのバックボーンにも着目して、ロックに対する見聞を広めて欲しいと思うほど、豪華ゲストのハイパフォーマンスに、やはり魅了されます。

今作はこの数年の中でも最高を思える作風です、今まで以上に方向性を絞り何を聴かせたいのか明確に定めた印象が強い、その力感としなやかさは、浜田麻里ワールドと呼べる音楽性だ。
ロックナンバーに力負けしない彼女の歌声、スローナンバーでは情感たっぷり歌い上げ、リリカルな女性らしい清らかさを前面に押し出し涙を誘う、キム・ギョンホ系の所謂、ロマンティックな韓流バラードみたいな曲を歌う姿に胸が焦がれますね。

ここに来て代表作と呼べるアルバムをリリースした彼女、テクノロジーの恩恵を受けつつも人間力を駆使した姿に文句などイチミリもございません。そしてインタビューに引っ張られないで完走したぞ。
ゲストが無駄になっていないことは特筆したいねぇ。クレジット見ながらなんて野暮、それくらい客演組のパフォーマンスも素晴らしい、このバランス感覚が最大の肝だろう。浜田麻里出ずっぱりじゃないのも高得点です。なにより、多くのファンを魅了するだけに親しみやすさがある、ハイブロー過ぎてパンチ喰らったのも気がつかない、なんてことはありませんのでハードなのはチョットと思う人にもススメられるでしょうね。
そしてハード系を愛するものが聴いても軟弱と感じさせないのもポイント。ドラマティックメロディックメタルを呼びたいねぇ、陰陽座もこれくらいやらんとダメなのよ。ポップなヤツもカッコいいのよ。久しぶりにCD買おうかいな、なんて思うほど説得力のある一枚でした。あぁ…チョイと大袈裟になったのは、やはりインタビュー見まくったせいだな。



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