米国産ブラック2019年作 最近最もよく聴くブラックはProfanaticaのRotting Incarnation Of God(2019年作)だが、そのドラマーPaul LedneyがHavohejだ。 ブラックというと悪魔崇拝のイメージが付き物だが、この人は自分自身を崇拝して、濃厚なアンチクリスチャン思想を持っている。 そもそもHavohejはエホバの綴りを反対から読んだモノだ。というワケで、ソロ名義のこの盤も一般のブラックメタルフリークを寄せ付けない 激しさとは無縁な、祭儀的で、尊大で、狂った内容だ。本気なのかファッションでやってるのかわからないが、全くこの人はもう狂人だよ。 ちなみにソロ名義の盤はDethrone The Son Of God(1993年作)も持っているが、この人のスタイルを知らずに聴いた当時は全く理解できず ただのポンコツメタルだな、と思って殆ど聴いていない。しかし、Profanaticaのカルト臭の魅力がジワジワと判ってくると聴こえ方が変わってくる。 Havohej名義の作品においても、ジワジワとそのカルト臭の魅力に憑りつかれていく感じだ。まあ、今更初期作品を聴き直そうとまでは思わないが。 とりあえずProfanaticaの昨年作と同じ年にリリースされたこの盤は、セットで持っておきたい濃厚なブラックだ。 しかし、演奏力や激しさといった音響的な完成度を求めるブラックメタラーは、手を出すと「なんじゃコリャ?」という感じに思うかも知れないね。