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英雄伝説 閃の軌跡
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1.
Usher-to-the-ETHER
★
(2014-06-12 23:08:30)
2013年に日本ファルコムがPS3、VITAでリリースしたRPG。
最近になって続編の「閃の軌跡Ⅱ」の発売が発表されましたね。
まずこのゲーム、JRPGとしてはひとかどの評価を得ている「軌跡シリーズ」(「空の軌跡」より繋がる一連の作品群)の目下最新作であり、RPGとしての面白さはしっかり備えている事は確かと言えるでしょう。クォーツやオーブメントによる魔法システムに変更があったり、敵の弱点を突き体性を崩す事が重要になる戦闘システムが追加されたりなど、若干の変化や進化はありましたが、ゲームシステム自体は相変わらず安定して遊びやすく作られていますね。このシリーズ特有の、同じモブキャラでも時期によって会話内容が変わるやたらテキストデータ多そうな仕様ももちろん完備。
ですがこのゲーム、色々と作りが甘いせいで、シリーズファンの期待は残念ながら満たせていないように感じるんですよね…。少なくとも、私はかなりの不満がありました。まずはロードが恐ろしく長い事。今回は帝国の士官学校が舞台なんですが、校舎から出たり入ったりするだけで凄まじく長いロードが…。現在はパッチでかなりマシになったようですが、快適にゲームをプレイさせる事に定評のある日本ファルコムらしくないですね…セルセタは気にならなかったのに。ネオジオCDプレイ済みの私でも長く感じるんだから相当ですよ(笑)。ロードが嫌で、なるべく広いマップには出ないよう心がけていましたが、ユーザーにそんな風に気を遣わせるのは今時のゲームとしてどうかと。
もう一つ大きな不満は、進展しないストーリー。詳しく語るとネタバレになるので避けますが、ゲームを通じて対立していた組織との決着も付かず、仲間の抱えていた謎も分からないまま、新たな謎を提示して終わる…というエンディング。今回はエレボニア帝国という、余り描かれてこなかった地域が舞台ということで、例えば結社の進める計画であるとか、シリーズ全体の根幹に関るような要素が大きく動き、良い意味でプレイヤーを翻弄してくれる展開を期待していたのですが…なんか随分とこじんまりしてしまった印象。新しいプラットフォームに移った事ですし、景気良く話が展開されると思ったんですが、実際に感じたのは「出し惜しみ」という言葉。
他にも、「モーションが微妙」「絆システムのせいで却ってキャラの関係性が希薄に」なども批判されているようですが、個人的には別にそれは些細な事でしかないです。長いロードはゲームプレイの楽しさ、ストーリーの出し惜しみはワクワク感…と、ゲームをプレイする動機の根幹それ自体に関わってきますからね…。
もしかすると、この作品は次回作への「飛び石」的な作品なのかもしれません。長いロードはパッチによって改善できたわけですし、シナリオライターの力量によっては「今作があったからこそ、シリーズ全体が素晴らしいものになった」と思わせることも出来ると思います。尤も、これ以上出し惜しみするようなら正直付いていけなくなりそうですけど。そろそろ軌跡シリーズは出来うる限りドラマティックに風呂敷を畳んで、英雄伝説シリーズの新編に移行しても良いんじゃないでしょうか。もちろん軌跡シリーズで得た事は活かしつつ。
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