1980年10月20日、Island Recordsよりリリースされた1stアルバム。
本作の発表とライブツアーにより国外進出のきっかけをつかむ。イギリスのほか、アメリカでも東海岸のカレッジチャートから注目され始めた。
音楽プロデューサーにはJoy Divisionを手がけたMartin Hannettが参加する予定だったが、Ian Curtisの自殺の影響で、Peter GabrielやXTCなどを手がけたSteve Lillywhiteが担当することになった。本作から3rdアルバム『War』にかけてのサウンドは、Steve Lillywhite独特の残響処理が冷たく澄んだ雰囲気を醸し出している。
Bonoが綴る歌詞には、少年から大人へ成長する過程のナイーヴな戸惑いが込められている。オープニング・ナンバーの「I Will Follow」は、Bonoが14歳の時に亡くした母親へ捧げた曲として有名であり、現在でもライブのセット・リストに頻繁に組み込まれている。
なお、ジャケットには上半身裸の少年(Bonoの親友の弟)の写真が使われているが、アメリカ盤では児童性的虐待を想起させるとみなされ、メンバー4人の写真に差し替えられている。
Recorded:March–September 1980, Windmill Lane Studios, Dublin
Producer:Steve Lillywhite