81年発表の1stアルバム。NWOBHM作品としてはかなり有名な1枚。 バンド名は「DEMON」、墓石が内臓をかきむしるグロいジャケット、1曲目「FULL MOON」における不気味さ、「ホントに大丈夫なのか?コレ...」と不安でしたが、2曲目「NIGHT OF THE DEMON」を耳にしてズッコケた。何だこのキャッチーさは(笑) 気持ち悪くおっかないイメージとはまるっきりかけ離れた音楽性。泣きのギターが堪らない「NIGHT OF THE DEMON」、思わず体を揺り動かしたくなるリズミカルさとキャッチーなコーラスを持つ「INTO THE NIGHTMARE」、THIN LIZZY的な「FATHER OF TIME」「DECISIONS」他、親しみやすさ満載の佳曲が勢揃い。特に「NIGHT OF THE DEMON」と「INTO THE NIGHTMARE」の2曲はNWの名曲として必聴の部類でしょう。 噂によると、聖飢魔Ⅱもやっていた棺桶から飛び出すという演出をこの時既に確立していたというのだから驚きです。エンターテイナーとしての素質もあるバンドなんですね。何と未だ現役バンド、げっ!
'81年発表の1stフル・アルバム。(邦題は『魔夜』) BLIND GUARDIANが“DON'T BRAKE THE CIRCLE”をカヴァーした事でこのバンドに興味を持ち、当時折り良くCD化された本作を購入したのですが、BGのカヴァーがバキバキにビルドアップされたスピード・メタル・バージョンであったこと、NWOBHMに属するバンドだし、この名前で、ホラー映画調のジャケット・アートワーク、そしてハッタリの効いた邦題の数々もあって、さぞかしオカルティックでオドロオドロしい(それこそKING DIAMONDみたいな)サウンドが聴けるものとワクワクしながら再生ボタンを押してみたら、始まったのはキャッチーで、時にポップとさえ表現出来そうな展開もみせるハードロック・・・。「期待してたのと違うじゃねぇか!」と勝手に憤慨し、長らく放置プレイの刑に処していたのですが、その後、改めて聴き直してみたら「あれ?これってこんなに良いアルバムだったの?」と目と耳から鱗がボロボロ落ちまくりましたよ。 確かに軽快なノリの楽曲が本編の大半を占めているものの、デイヴ・ヒル(Vo)の暑苦しいオヤジ声と、マル・スプーナー&レス・ハントのツインGコンビが泣きの入ったメロディを随所に差し込んで来るため、明るくハジけ切れない雰囲気が纏わり付く辺りはいかにもブリティッシュ。 特にA面サイドの楽曲の充実っぷりには目を瞠るものがあり、「RISE・・・RISE・・・」という不気味な呪文詠唱に導かれてスタートするアルバム表題曲“NIGHT OF THE DEMON”は、キャッチー且つ泣きを伴ったメロディとGプレイが強く印象に残る、DEMON屈指の名曲ですね。