ドイツのバンドによる'90年発表のデビュー・アルバム。 ヴォーカルは現HELLOWEENのアンディ・デリス。 ドイツのバンドと言って想像されるような臭みのあるメロディではなく、愁いを含んだメロディが身上のハード・ロックをやっており、より洗練されて完成度の高くなった2ndには劣るものの、この1stもなかなかの出来栄えである。 アンディ・デリスの歌唱は未熟な点も目立つものの、独特の哀愁感ある歌唱は既に健在だし、バックの演奏陣のテクニックも十分素晴らしい。 サビでアンディの哀愁節が炸裂するメタリックな「TAKE THOSE TEARS」、疾走感みなぎるハード・ロック・ソング「ROLLING DOWN A THUNDER」、アンディの哀愁ある歌唱が美しい「ONE STEP INTO PARADISE」、物悲しくメロディアスな「CLOSE YOUR EYES」、アルバムのハイライトといっていい名曲「I ONLY WANNA BE FOR YOU」等、良曲揃いなので、アンディ時代のHELLOWEENファンは必聴!
バンド名はダサダサですし、ジャケットはお世辞にも褒められたもんじゃないですが、偏見は捨てて聴いて欲しい一枚です。 1番好きな曲は「LIVIN' MY LIFE FOR YOU」ですし、アルバムの完成度は間違いなく2ndが優れているとは思いますが、好きな曲は断然こっちの方が多いです。 曲数が多すぎるのに加え、中盤~後半がちょっぴりテンションが下がるのが玉に瑕ですが、前半は名曲・佳曲が怒涛のオンパレードです。特に①~⑥までは完璧に近い出来です。 ジャーマンのバンドですが意外と普通の事をやっていて、親しみ易いサビと哀愁のメロディーが絶品です。①②③④⑤⑥⑩とよくもまあこんな多くの秀曲が書けるもんだと思いました。 余計な事ですがこのサイト内でHELLOWEENは異常なまでに人気があるのに対し、PC69はそれに比べかなり地味な存在だと感じています。(ANGRAとVIPERの関係にも同じ事が言えると思います。)もし未だにこのアルバムを聴いていない方や敬遠されている方は、A・デリスのルーツを探る上でもマストアイテムですのでご一聴をと思います。
2ndの方がメジャー感があるし、デヴィッド・リードマン加入後の方がバンドとしてのレベルは上だと思いますが、どれが一番好きかといえば、この1stです。 哀愁のメロディ満載で、このアルバムとソロの1stこそが、哀メロ・メイカーとしてのアンディ・デリスの真骨頂だと思います。 アンディ作じゃないけどボーナス・トラックのおふざけナンバー「WHITE MEN DO NO REGGAE」も楽しくて好きです。