映画Dancer in the DarkのサントラでBjorkがTomと共演したと聞きつけ、初RADIOHEADとして買った1枚。エレクトロニカへの傾倒も確かに見られるけれど、Bjork的な喜びと生命のほとばしりを愛する私には、聴くのがしんどいアルバムでした。逆に、エレクトロニカという手法を用いながらそこに血を通わせ暖かいものにすることが出来るBjorkの実力を再認識してしまった。でも、とことんダルな気分になりたい時とか、なんか作業に集中したい時とかは、たまぁーに引っ張り出して聴いてるアルバムです。
「『Kid A』とは双子の作品」の評通り、前作に欠けていた温かさを補うかのようなアルバム。 しかし、「Pyramid Song」で描かれるユートピア的世界、「Life In The Grasshouse」の気だるさ、そして前作と違って優しいサウンドの「Morning Bell」で最後に繰り返される「Cut the kids in half」の歌詞……それらが温かさの中に、優しい絶望と底知れぬ哀しみを潜ませる。