83年発表の1stアルバムにして、北欧メタルの歴史的名盤。「幻想交響詩」という邦題も、美しいジャケットアートも最高。 冷たい空気、凍てつく大地、深く静かな森、そういうものを連想させる所謂『北欧メタル』を確立した凄い作品なのです。透明感のある叙情性豊かなメロディー...最高。 83年と言えば、もう一方の北欧の巨頭・SILVER MOUNTAINの1stが発表された年でもあります。未洗練な部分は多いが、それを補って余りある傑作、というのが両作品の共通点でしょう。そう、いくら「PARADISE BAY」のイントロがダサかろうが、「IN THE FUTURE TO COME」の終わり方が唐突過ぎようが、全体的にイモ臭かろうが、本作はそんなこと些細に思えるほどの傑作なのだ!とわたしは思います。 超有名な「SEVEN DOORS HOTEL」を始め、名曲尽くしですが、個人的には「IN THE FUTURE TO COME」が凄くお気に入り。一時期目覚ましソングに使用していたため、これを聴くと反射的に朝を想像してしまう...(ホントどうでも良いけど)。 北欧メタルなら、これ聴かなきゃ話しにならん的作品。聴いてね。
当時はロック不毛の地と言われたスウェーデン出身の4人組による、北欧メタルの先駆けとなった'83年発表の衝撃的デビュー・アルバム(邦題「幻想交響詩」)。 メンバーはジョーイ・テンペスト(Vo,Key)、ジョン・ノーラム(G)、ジョン・レヴィン(B)、トニー・レノー(Dr)。 美しいアルバム・ジャケット、スウェーデンという出身地、果ては未熟な歌唱や演奏までもがこのバンドの神秘性を高めていた。 北欧の寒々しい風景を想起させる哀愁のメロディを備えた「IN THE FUTURE TO COME」、オープニングがかっこいい「FAREWELL」、官能的で哀愁漂うギターと透明感のあるサウンドが美しい「THE KING WILL RETURN」、ギターがあまりにもメロディアスなインスト「BOYAZONT」、疾走感抜群の「CHILDREN OF THIS TIME」、キャッチーなサビのメロディが印象的な「WORDS OF WISDOM」、トリッキーなリズムが面白い「PARADIZE BAY」、ツー・バスによる疾走感に乗せた寒々しいメロディが印象深い「MEMORIES」等、未熟さ・B級臭さは拭えないものの、透明感と哀愁に満ちた好曲が揃っている。 しかし、本作は何といっても「SEVEN DOORS HOTEL」の存在に尽きるだろう。 物悲しいピアノによるイントロダクション、疾走感に満ちた曲調と哀愁ある美しいサビのメロディ、官能的ななギター・ソロを聴かせるこの曲はメタル史に残る超名曲である!!
私にとっては、これこそ北欧メタルです。美しいメロディーと安っぽい音とうまくないボーカルと哀愁のあるギターが全部そろってます。スタジオアルバムでボーカルが音はずしてるのは、EUROPEだけじゃなく、当時のスウェーデンのバンドにはありがちだったような気がする。みんなお金がなかったのかな。それでも、傑作SEVEN DOORS HOTELをはじめ、IN THE FUTURE TO COME,CHILDREN OF THIS TIMEなど名曲多い。ジョーイはFINAL COUNTDOWN以降うまくなったと思うけど、この頃の歌い方のほうが勢いがあった。この勢いを維持したままうまくなってくれればよかったのに。
83年発表のデビュー作品。 この当時北欧出身のバンドが稀有だった事もあり、衝撃のデビュー作として日本ではもてはやされた。ラジオでも“In The Future To Come "、“Seven Doors Hotel"等はヘヴィーローテーションしていたように思う。完成度でいくと2nd以降のほうが圧倒的に上だとは思うが、個人的に愛着があって今でも聴くのは本作のほうだ。 今年は暖冬だけど、冬になったら思い出したように引っ張り出して聴いてしまいます。 ところで、当時ライバルと目されていたTRASHはその後どうなったんでしたっけ?これ聴いてると、ついでに思い出しては気になってしまう僕なのでした・・・・