全米2位を記録した大ヒットアルバム。 タイトル曲「SCHOOL'S OUT」も全米7位を記録するなど、アリスの代表作であることは間違いないのだが、個人的にはアリス初心者にはお勧めしないなあ。 アルバムはミュージカル仕立ての内容で、曲の多彩ぶりや構成力には目を見張るものがあるが、ストレートにロックを楽しみたい向きには物足りないかも。 ただ、前述のタイトル曲はもちろん、イントロのベースのフレーズがあまりにもかっこいい「GUTTER CAT VS. THE JETS」や、エンディングにふさわしい「GRAND FINALE」辺りは是非聴いて欲しい。
学校の机をモチーフにしたアルバム・ジャケットが印象的な、全米2位を記録する大ヒットとなった'72年発表作品。 発売当時はレコード盤にパンティが被せられていたことでも話題を呼んだ。 メジャー・デビュー作「LOVE IT TO DEATH」に収録された「IS IT MY BODY」で既に繰り広げられていたブロードウェイのような世界観が本アルバム全体を支配しており、その展開・構成は圧巻である。 全米9位を記録するシングル・ヒットともなったオープニングのタイトル曲「SCHOOL'S OUT」はキッズ・アンセムとなる軽快なロック・ナンバーで、ダークなギター・リフの「LUNEY TUNE」、オープニングのベース・リフとウエスト・サイド物語を意識した展開がとてもクールな「GUTTER CAT VS. THE JETS」、ギャング団のケンカのシーンを描いたインスト「STREET FIGHT」、バンドの実力がいかんなく発揮されたブルー・ノートを意識しての異色曲「BLUE TURK」、美しいメロディとダイナミックな展開が見事な「MY STARS」、ゴージャスなサウンドがいかにもアメリカンな「PUBLIC ANIMAL #9」、ほのぼのとしたアコースティック・ギターによるサウンドを聴かせる「ALMA MATER」、映画のエンド・ロールで流れるような壮大なインスト曲「GRANDE FINALE」と、アルバム全体が一つの作品となった壮大なコンセプト・アルバムであり、本作も紛れもなく名盤である。