ある日を境に、一般常識を嫌うようになった主人公・匂坂郁紀は周囲を遠ざけるように生活するようになった。これには彼なりに理由があるのだが、そのことは周囲に話すことが出来ない内容であった。そんな彼の前に現れた謎の少女・沙耶。彼女とであった郁紀は様々な人々との出会いと別れを経験し、ついには自分なりの人生を切り開いていこうと歩み出す…。
ニトロプラスの名コンビが新たなジャンルに挑戦した意欲作!
突然現れた謎の少女・沙耶。そして男女4人が繰り広げる恋愛ストーリー。
というのは表面上だけをなぞっただけ。事故の後遺症で街の建物は豚の臓物をぶちまけて塗りたくった様に、人間はおぞましい肉塊に見え、話す言葉は呻き声や金切り声に聞こえ、触れた感触ですら尋常ではなくなった、自分以外が異常な世界におかれたような状態になったのがこの主人公である。そんなときに一人だけまともに見え、なおかつ触れたりすることが出来たのが沙耶であった。
内容は手塚治虫の名作『火の鳥・復活編』のオマージュであり、ひっそりとクトゥルフ神話のテイストも盛り込まれているのも特徴。純愛モノではあるのだが、あまりのグロテスクさに人を選ぶ内容となっている。