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猿真似と豊潤
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猿真似と豊潤
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解説 - 猿真似と豊潤
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Recent 20 Comments



1. HIGASHI (2002-11-27 01:38:00)

先日ヨーロッパへ行った時に異口同音にこんなことを言われました。
フランス人のブランド店の女性店員
「先日日本女性のある方に高級なスカーフをお買い求め頂いたんですが、その女性は雨が降ったらスカーフをバッグの中に入れると言うんです。おかしいですよね、スカーフを何に使うかわかってないんですから。あれじゃー買われたスカーフが可哀そうです。」
イギリス人のイングリシュティーの先生
「日本の方に講習をすると、作法にばかり質問が集中します。フォークの使い方、食べる順番ばかりに気を取られてしまいます。それ以前にそもそもイングリシュティーとは何かがわかってないと無意味なんですけどね。どんなにやってもそれを知ろうとしない限り身につかないと思いますよ。」
要するにうわべの流行だけを追いかけて、本質に触れようとしていないんですよ。そもそもそれは何なのか?何故そうなっているのか?ということを頭に入れず、表面上の形だけを取り入れてわかったような態度をとる。それは結果として猿真似にしか本場の人には見えない。
HMにも言えます。いくらいいフレーズやスタイルを取り入れても、本質的にバンドとしてのポリシーが確立していないと、単なる猿真似バンドでしかない。HMの本質に迫ろうとするバンドとファンのみが結局生き残る。最近のバンドは型にハマり過ぎでピンとこないのが多いのはこの辺にひっかかりがあるように思います。
ファンとは勝手な生き物で常に豊潤なHMを求めている。ひとつでも多くのバンドが猿真似から脱却し豊潤な作品を提供してシーンを盛り上げてほしいと願う今日この頃です。




2. C3 (2002-11-27 13:15:00)

>HIGASHIさん
お久しぶりです。こんにちは!




3. 定ちゃん (2002-11-27 16:09:00)

確かにそういう傾向はありますね。僕もパクリバンドは嫌いです。しかし、バンドや作曲をやろうと思えば最初は誰かの影響を受ける訳で、全くの「無」から編み出すのは不可能だと思います。
自分が好きな曲、コード進行、メロディ、フレーズ等を真似てみることから徐々に自分のスタイルが出てくる。その自分のスタイルが他にはない「オリジナリティ」溢れるものであれば良い訳で、結果的に自分の目指すスタイルがどこかのバンドと同じモノなら物真似と言われても仕方ないのかな、と思います。
でも、今の音楽界で新たなスタイルというのは難しいのではないでしょうか。
ざっと代表的なものを一例で挙げると、
ネオクラメタル=インギー、ジャーマンメタル=ハロウィン、プログレメタル=ドリームシアター、アメリカン=ボン・ジョビ・エアロ、メロデス=イン・フレイムス、スラッシュ=メタリカ・メガデス、ヘヴィネス=パンテラ、etc・・と他にもありますが、メタルに限って言えば、この辺の大御所から付かず離れずの曲を作ればそこそこ認められるみたいなモノはあると思います。
でもバンドマンって絶対誰かの影響受けてますよ。ヒット狙いじゃなくて結局「ハロウィン」みたいなのが実際やりたいからハロウィンみたいな曲を作るのです。
インギーみたいなクラシカルでメロディアスなギターが弾きたいから結果的にインギーみたいなギターになるのです。日本人は特にこの2つが好きでしょうし。
オリジナリティ=個性的過ぎるのを編み出すのはミュージシャンの才能で、それを認めるかどうかは我々音楽ファンなのです。だから偏見なしに色んなジャンルの音楽を聴かないと趣味が偏って個性を認める耳を持たなくなってしまいますね。




4. YOSI (2002-11-27 17:23:00)

こんな意見があります。
「この世にオリジナルなど存在しない」
音楽以外にも当てはまりますが、どんな斬新なアイデアも、必ずそのヒントになるものが過去にすでに存在している。音楽の世界でも、「突然変異的で誰にも影響を受けていない孤高のバンド」なんて絶対に存在しない。そもそも「ロック」そのものが黒人音楽のブルーズを白人がパクろうとしたら何故か違うものになってしまった、そういうものだと説明する評論家もいます。HMではないですが僕の大好きなブリティッシュ・ロックバンドにXTCというのがいますが、そのリーダーはこういってます。「創造なんてできない。できるのは誤った解釈だけ」「僕達は音楽の挽き肉製造機、好きな音楽をなんでもかんでもつめこんで、砕いて混ぜて出すだけ」。しかし彼らの音楽は「唯一無二の変態ポップ」と呼ばれてます。実際超個性的です。なぜ個性が出てくるかというと、吸収した音楽を自分の音として吐き出す際に、自分の解釈が入って全然違うものになっちゃうから。そしてあまりにもいろんな音が組み合わさって元の要素が分からなくなっちゃってるから。
ですからオリジナリティがないと呼ばれるバンドの場合、
「好きな音楽ジャンルの種類が少ない、または一つのバンドの影響しか感じられない」
「オリジナルを尊敬するあまり、自分の解釈をいれようとしない」
ことに原因があるのだろうかと。ただし、オリジナリティがなかろうが、自分が影響を受けたバンド以上のクオリティになっちゃえば、それは「模倣者」ではなく「後継者」と呼ばれるわけです。その域まで行くのは難しいでしょうが。



5. N (2002-11-27 18:42:00)

ちょっとだけ意見を・・・
何だかんだ言っても「真似が出来る」バンドは賢いと思います。
世の中には他者の真似も出来ないバンドがいっぱいあるんです。



6. かわち (2002-11-27 22:13:00)

ま~、メロスピ系の苦手なHIGASHIさんならではの意見かと思われます。
特にそれ系って個性を発揮することが難しい分野ですからね。
「ハイトーンVo+ツーバスドコドコ+適度な技巧派G+大仰なKy」みたいな・・・。
バンドにとっては日本ってやっぱり重要なマーケットになるわけで、逆に我々が甘く見られないように色んな情報を駆使して見極めるのも大事なんじゃないかな?
こういったサイトもその大きな手段になるわけで・・・。
だって最近もリング・オブ・ファイアーの新譜が出たと思ったら、続けざまにMボールズのソロが出るなんて絶対普通じゃないって!!




7. まゆきん (2002-11-28 00:06:00)

今のジャパニーズポップスは、海外アーティストの
猿真似だらけだと思うのは私だけでしょうか。
「猿真似」という言葉が持つネガティブなイメージを
最大限に引き出していると思います。
「自分の音楽的ルーツを辿ったらあるアーティストに行き着いた」
というより、
「他がなんかかっこいいことやってるからパクってみた」
邦楽を聴いて、アーティストからこんな考えが読み取れてしまうのは
私だけではないはずです。



8. N (2002-11-28 00:34:00)

↑同感です。
でも、ジャパニーズポップスってどの辺を指しているんですか?
一概には言えないので・・・。
(ヴィジュアル系の話になります)
自分はヴィジュアル系の音楽もよく聴いているのですが、
今までのヴィジュアル系はXやLUNA SEAのような「メロディ重視」の
音楽が多かったのに、最近では「へヴィネス重視」のようになってます。
明らかにマンソンやコーンといったバンドを意識しているのが多いです。
個人的な意見ですがメロディを作る能力は日本人はかなり高いと思います。
でも、へヴィなサウンドという点ではまだ諸外国に大きく劣っています。
自分はヴィジュアル系サウンドの最大の魅力は「メロディ」にあると思っているので
現在のヴィジュ系のへヴィネス志向はあまり好きにはなれません。
それがヴィジュアル系の音楽が「進化」しているというのなら
むしろそのサウンドを支持しますが、現在のヴィジュアル系バンドを見ても、
彼等に「俺達がヴィジュアル系の音楽を変えていくんだ!」というような
「覚悟」や「気合」といったものが全く見出せないのです。
それこそ本当に「猿真似」「パクリ」という次元で終わっているんです。
そこのあたりに今のヴィジュアル系、または日本の音楽に危機感を
感じているんです。



9. キムチなべ (2002-11-28 00:40:00)

そーいえば、ヴィトンのバッグって元々は「旅行用品」なので、それを日常持ち歩いている日本人って変だという話題を以前TVか何かで見た記憶があります…
という話は置いといて(^_^:
個人的には「形から入る」事は一概に「NO」とは言えないと思います。イングヴェイはリッチーやジミヘンの影響でストラトを弾弾き始めたらしいですが、その音楽スタイルはほとんど「別物」ですよね?しかし、アーティストの「精神」は唯一無二のものであってほしいし、そうでなければと思います。
「流行りモノ」で「精神」のないバンドは自然に消滅していくものですし、逆に「精神」のあるバンドを見つけ、投資するための目や耳を肥やすのも重要かと思います。確かに私も最近心を動かされるバンドを見つけられずにいますが、あまり深刻には捕らえていません。
とにかく「アタリ」のバンドを見つけたときの感動が少し後回しになるだけですから(^_^)



10. まゆきん (2002-11-28 12:18:00)

>Nさん
私の言うジャパニーズポップスとは、クラシックやテクノ、トランスなどを
除いた「バンドサウンド」や「アイドルもの」を指します。
ヴィジュアル系…私も詳しい友人に借りて何度か聴いたことがあります。
SIAM SHADEなんかはかなりイイ感じで聴けた覚えがあります。
「ヴィジュアル系」「~系」というジャンル分けをしてしまい、区別によって
他のジャンルとの差別化をはかり、
自分の好きな音楽(聴き手もプレイヤーも)や自分のルーツをより明確にするのは
大いに結構だと思います。しかし、「俺は~系の人間だから」と自分を縛ってしまい、
ある特定のジャンルの中で煮詰まってしまうのが問題だと思うのです。
煮詰まった中で創られた音楽は、結局誰かの二番煎じになってしまい、
かといって中途半端にほかのジャンルとクロスオーバーさせてしまうと
「音楽性が変わった」と叩かれる…難しいですよね。



11. Metropolis (2002-11-29 23:52:00)

私の場合いわゆる「パクリ」を許容するか否かは、「生きている」か「死んでいる」かで判断してます。
何を基準に「生きている」かは分かれますが、「どこかで聞いたフレーズだが、良質の楽曲の中で、フレーズが生きている」と思えば「買い」と判断しますし「明らかにこれ売れ線狙って無断引用してるジャン」と思えば「死んでいる」と判断し、叩きます。
ガンマ・レイ、IRON SAVIORなんかは「俺たちのルーツはJPでーす」という健気な姿勢が見られますので、笑顔しますが、日本のパクリ王○'Zなんかは……「またパクリやがって」となりますね。
ミュージシャンのアティチュードにもよりますし、それをファンが理解しているかも重要な要素かもしれません。
○'Zの大部分のファンはおそらく、「やっぱ○本さんはこんなフレーズ出すなんて天才だね」というスタンスでしょう。
私の場合、ガンマやセイヴァーを通して彼らのリスペクトするJPの偉大さを感じますし、また、先人に敬意を払いながら継承をせんとする、「若き模倣者」にも「信念の継承者」として大きな敬意を払っております。まとまりがなくなりましたが、こんなところです。




12. Metropolis (2002-11-29 23:59:00)

XTCの話、なるほどと思いました。そういえば、元ドッケンのジョージ・リンチが、「INROCK」の取材で「いい曲の作り方?それはいい曲のフレーズを集めて組み替えることさ」と答えてましたが……。うん、彼らは見事に組み替えてます。でも、「MR.SCARY」は「モロ」な部分も出てました。



13. HIGASHI (2002-11-30 00:14:00)

まずはいろいろなご意見を寄せていただいたことに大変感謝いたします。
>C3さんへ
こちらこそご無沙汰しております。他人と同じことに安心感を覚える、って的を得た意見だと思います。最近の女子高生や就職面接に来ている大学生なんかはまるで金太郎飴のようで、全く見分けがつきません。自分で判断してるというより情報に判断してもらっている印象を受けます。
>定ちゃん&YOSIさんへ
プレーヤー側からの貴重ないい意見だと思います。音楽に限らず、文化ってまず前の模倣から始まると僕も思います。それを消化しそこに個性を加え新しいモノが出来上がる。だから模倣したモノより改良されたいいモノが生まれる。それを進歩とか成熟とか呼ぶんでしょう。文化の進歩って螺旋階段を上るように元あった位置より同じところのようで、ひとつ上いる感じなのではないかと思っています。真似したものより上に行ってこそ魅力ある。そう思いませんか(笑)
>かわちさんへ
元来僕はジャーマンメタルが大好きなのでメロスピはいけるはずだ、との思いでいろいろトライしてるんで嫌いなジャンルじゃないんですよ。どこかに僕好みのバンドがいるはずだ、と捜索中です。
>N&まゆきんさんへ
今に限らず、J-POPは昔からパクリ天国です。そういった風でも通ってしまったため、結果どんどん退行して魅力のない音楽シーンになってしまったのではないでしょうか。作り手にも聴き手にも問題があるんでしょう、多分。螺旋階段を上がったつもりが元の位置、これじゃあ下がってるのと一緒ですよね。
>キムチなべさんへ
同感です。自分達の精神性を貫いているバンド,例えばメイデン、ジューダス、ラッシュなんかは元々の自分達がでてきたジャンルでは捉えきれないメイデンとしか例えようがない音楽にまで熟成していますよね。そうなっていくバンドに出会いたい、というのは僕も同じ思いです。
また何からくがきしたくなったら書き込みますので、よろしくお願いします。
ご意見本当にありがとうございました。



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