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Criteria for a Black Widow / ANNIHILATOR
火薬バカ一代 ★★ (2006-08-12 01:27:00)
アルバムのOPをダイナミックに駆け抜けるスラッシュ・チューン①“BLOODBATH"が始まった瞬間、
「ANNIHILATOR復活!」と大声で叫びたくなる'99年発表の7thアルバム。いや復活も何も、バンドはコンスタントに
作品を作って順調に活動を続けていたわけなのだが、明らかに進むべき方向性に迷いの感じられたここ数作の作風から一転、
(私生活でのトラブルを乗り越えた開放感からか)本作では徹底的に原点回帰の姿勢が打ち出されているのだ。
アルバム・ジャケットにアリス人形が再登場、初代Voランディ・ランペイジの戦線復帰といった表面的な部分はもとより、
ここのところシンプル化著しかった楽曲に、叙情的なメロディ、リフ/リズム・チェンジを多用して畳み掛けてくる
ドラマチックな曲展開といった、1st~3rdの頃を彷彿とさせる要素が戻って来ているのがナイス。
そして何より、久々に冴え渡るジェフ・ウォーターズのギター・プレイ!まぁ兎に角、シアトリカル且つドラマチックな①⑤⑧、
高速スラッシュ・チューン⑥⑨等の楽曲を聴いてみて下さい。曲自体の素晴しさは勿論のこと、
その中を縦横無尽、緩急自在、華麗にして流麗に動き回るジェフのGに圧倒されること請け合いですから。
(また、声のクセの強さは相変わらずながら、多彩な表現力を駆使するランディ・ランペイジの良い仕事っぷりも見逃せない)
個人的には「REFRESH THE DEMON」も「REMAINS」も決して嫌いな作品ではなかったが、へヴィさとメロディが
絶妙な絡みをみせる本作を聴いてしまうと、やはり「これこそANNIHILATOR!」との思いを強くするのも、また事実。
何せ、このスタイルを彼らほど上手くやってくれるバンドは他にいないのだから・・・。
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