この曲を聴け! 

Nemesis Divina / SATYRICON
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2004-09-15 21:37:00)
EMPEROR2ndの日本盤の解説にて「ブラックメタルの名盤であるEMPERORの1stアルバムを超えるものを提示する所さえ感じられた」のように書かれていたのが本作。…ってそんな事言われたら聴きたくなっちゃいますよね(笑)因みに1997年発表の作品。

DISSECTIONを更にアグレッシブにしたような印象のあるメロディックなブラックメタルで、音質はまあまあといった所でしょうか。ドラムの音がやや軽く、凄まじいまでのプレイをしているのにちょっと勿体無いなと思うところがあったり、ギターのディストーション・ノイズが「シャー」という感じの音でメロディと打ち消しあってしまっている印象のところがあったりしたんですが、基本的には良好です。

しかし、このアルバムの収録曲はブラックメタル特有の冷厳で非常に美しいメロディがあちこちに散りばめられていて、そこはギターのディストーションノイズを考慮しても感動すら覚えます。特に③はその冷たいメロディとドラムの疾走が上手い具合にマッチしていて、ブラックメタルの中でも不朽の名曲となっていると思います。②や④ではラストがメロディアスになるんですが、そのメロディを奏でている楽器の音が強調され、ある意味では聴きやすい音作りになっています。

またヴォーカルも独特の声で、呻きとがなりを混ぜたような潰れた声で良い意味で気味の悪い声で、偶にサディスティックな笑い声も発揮します。MARDUKのLEGIONと似た声だと思いますが、声量では向こう、不気味さではこちらに軍配が上がるといったところでしょうか。なかなか良い声ですよ。

…それにしてもこのバンド、ブラックの中でもメイクが凄いバンドだと思います(笑)

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