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Sign of Truth / DIONYSUS
29 ★★ (2003-04-08 23:32:00)
DIONYSUS…このバンドのアルバム、新譜感想に書いただけで満足しちゃってたな…。
北欧メタルの権化、NATIONの元Gであり、個人的には最も神に近いネオクラシカルの体現者(笑)であるジョニー・ウリーンの新バンドです。「WITHOUT REMORSE」以来、約8年振りの音源、発売の1年以上前から期待して待っていました。
メンツ的にも豪勢ですよね。元SINERGYのDr、STORMWINDのKey、同じく元NATIONのB、それにVoがルカ・トゥルッリのソロでも歌っているオラフ・ヘイヤー。ある意味スーパーバンドと言っても良いかも。
ジョニーのバンドと聞いて真っ先に期待したのは、やはりNATIONのような北欧的透明感とネオクラシカル・スピードメタルの融合したスタイルの音楽。その期待は当たらずも遠からず、ってとこでしょうか。ところどころで煌くジョニーらしいGフレーズも聴けるし、KeyとGのさりげないバトルもあるし、楽曲の方向性もほぼ期待通りです。でも何故か手放しで喜べないもどかしさが残るんですよね。
まずは「WITHOUT REMORSE」の“See Them Fall"のような必殺のキラーチューンが見当たらなかったこと。あんな名曲を簡単に作れと言っても難しいでしょうが、8年もあったんだから、もうちょ
っと瞬殺されちゃうようなインパクトが欲しかったっす。
それと、オラフ・ヘイヤーの歌唱。個人的には苦手なタイプのVoです。決して下手とかじゃないんだけど、NATIONのアイザッックと比較すると、色気というか艶に欠ける気がします。何ていうか…直線的なハイトーンVoですよね。彼がドイツ人ということもあり、歌メロがジャーマン系の雰囲気を持っているんですよ。思いっきり北欧なバックの演奏+ジャーマンな歌唱という一見凄そうな組合せが、実は中途半端で全体像の焦点をボヤけさせているような気がします。
期待していたがために若干厳しくなってしまいましたが、彼らのポテンシャルを考えると、もっと凄いのが作れる気がしてならないのです。
何にせよ、次作を楽しみに待っています。期待してるよ!

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