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The Final Cut / PINK FLOYD
チョッパー ★★ (2005-03-01 01:07:00)
この作品を聴いていると「実はこれこそがフロイドの最高傑作ではないか?」と思ってしまう。
表面的には地味、加えてやれ「壁」の続編だ、アウトテイクだと中途半端な情報で、弱く思われるが、
歌詞やそれにともなう全体の流れの素晴らしさは見事という他なく、聴けば聴くほどその余りの奥の深さに圧倒されてしまう。
ロジャーの歌詞はこれが最高峰と言ってもいいだろう。あまりにも鬼気迫るものがある。
事実上ロジャーのソロと言われるが、その違いはこれで脱退して発表された彼のソロを聴けば一目瞭然。
これは紛れもなくフロイドだ。そうしているのは他ならぬロジャーとギルモアであり、この2人はまさに2人でひとつの
物凄い個性を生み出していたのだ。これで別れた二人のこれ以降の作品には良い悪いは抜きにして、いかにこの2人で
作り上げたモノがとてつもなかったかをまさまさと痛感させるものだ。
ギルモアは単なるサイド・ギターの役割だったというし、事実作品での登場は少ない。それでもなお彼の圧倒的存在感
はもはや音数には関係ない。2人でのレクイエムとなってしまったこの作品、こんな作品を作り、
しかもまったくコマーシャリズムもないのに市場に出せて、
しかも1位をとってしまうのはフロイド以外にはない。こんなアーティストは二度と現れないに違いない。

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