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レティクル座妄想 / 筋肉少女帯
嬰児菖蒲 ★★ (2004-07-14 16:19:00)
筋肉少女帯のアルバムとしては11枚目にあたる本作は、1994年4月21日にTOY'SFACTORYからではなく、MCAビクターなるレコード会社から発表された。本作の事を一言で表現するならば『陰鬱』。この一語に尽きる。聴き手は必ずといって良いほど「移籍までにいったい何があったんだ!?精神大丈夫かオーケン!?」と疑問に思うであろう。まず歌詞がスゴい。サトさんが言ったようにダメ人間の妄想を等身大に描いた歌詞、爆音と美旋律が不思議に交錯するツイン・ギターの響き、ただひたすらに重低音を狂ったかの如く出しまくるリズム隊は勿論の事、悲鳴、笑い声といったチープ(定番、とも言える)サウンドエフェクトも圧巻。
収録曲について言うと『レティクル座行き超特急』のダークなムード、『蜘蛛の糸』の哀しげに泣くギター、『ワダチ』の壮大(?)なスケール感等が挙げられるが、ラストの『飼い犬が手を噛むので』が一番やばいのではあるまいか。タイトルの間抜け(失礼!!)さからは予想もつかぬ狂気。聴いていて怖い!(だが最近“オーケンにだったら狩られても良いかな~"と思ってしまう自分に気付いたので今では怖さはなく楽しめている)
…と色々能書きを垂れてしまったが、とにかく『良いアルバム』の一言で済んでしまうのがこのアルバム。捨て曲なし!!というわけでぜひお勧めする次第。
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