この曲を聴け!
War of Words / FIGHT
酒とバラの日々 ★★ (2005-03-19 00:29:00)
…すいません、多少偉そうに書きます。
この作品、「元ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードが90年代に入って様変わりしたロックシーンの中で発表したアルバム」
としてはこれが精一杯のアルバムだと思います。…いや、むしろ健闘しているぐらい。
確かに93年当時のバンドたちと比べてこの音が同時代的で刺激的かといえば少し首をひねらざるを得ないし、
従来のJプリースト節をあくまで望むファン層にも不満が残る内容だったと思います。
アルバムを通して聴いていると、従来の味も残しながら新しい味も加えて、というロブの試行錯誤が見えてくる感じ。
自分たちの進むべき方向性に的を絞り込めないでいるというか…
でも、この時代に時代の音も意識しながら、自分たちの音の焦点をしぼりこめるHR/HMバンドなどほとんどいなかったはず。(しかもベテランで)
そんな難しい「綱渡り状態」の中で良い物が仕上がっているように思います。むしろ90年代なりのサウンドを模索したことは評価されるべき。
「INTO THE PIT」「NAILED TO THE GUN」を筆頭に「おおっ」と耳を引く曲も何曲かあるし(でもその魅力は彼がかつて在籍していた
「ジューダス・プリースト」的な魅力だ、というのも複雑なんですが…)、中だるみともいわれる曲のなかにも耳を引かれるフレーズが結構あったりします。
…個人的には、このアルバムはあくまで「橋渡し役」/「過渡的な作品」で、この次のアルバムでこの方向性も結実しそうな感じもするのですが…
→同意