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Eternal Prisoner / AXEL RUDI PELL
火薬バカ一代 ★★ (2009-05-04 01:05:00)
Voをロブ・ロックから、必殺仕事人シンガーことジェフ・スコット・ソートにチェンジして'93年に発表された3rdアルバム。
その他の面子は、ヨルグ・マイケル(Ds)にフォルカー・クラウツァク(B)と前作と同じ布陣で(Keyのみメンバーは流動的だが)、
個人的には、よりバンドらしさを強め、長く続いたこのラインナップの時代に一番思い入れを感じていたり。
スピーディなHMナンバーあり、叙情バラードあり、ドラマティックな大作あり・・・と、前作『NASTY REPUTATION』で
確立した音楽性をしっかりと継承しつつも、軽快なノリを持った⑤や、AEROSMITHばりにファンキー&グルーヴィな⑥、
ライブでの盛り上がりが容易に想像できる⑨といった楽曲を収録する等、アクセルの作品の中では一際アメリカンHM風味が
色濃く薫る本作。とは言え、ゴリゴリのHMのみならず、この手のナンバーも説得力十分に歌いこなす
ジェフの胸焦がすVoと、豊かな構築美を湛えたアクセルの秀逸なGプレイのお陰で散漫さは皆無。
テクニック面で問題点を指摘される事の多い彼氏なれど、この卓越したメロディ・センスはやはり魅力的だ。
そして何より、王道スピード・メタル・チューン①、切れ味鋭い哀愁のハードロック②、幻想的でドラマティックな
アルバム表題曲③、アコギを巧みに用いたバラード④という本編序盤の畳み掛けや、「ギタリスト:アクセル・ルディ・ペル」
の魅力が堪能できる、オリエンタルな雰囲気を漂わせたインスト曲⑦や、そこから繋がっていくノリの良さと
哀愁を併せ持った⑧といった、このバンドならではのHMチューンの数々のカッコ良さの前には、ぐうの音も出ないというもの。
バラエティ豊かな作風ゆえ、肩の力を抜いて気楽に楽しめる1枚かと。

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