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Restless Breed / RIOT / RIOT
火薬バカ一代 ★★ (2009-09-02 22:05:00)
『FIRE DOWN UNDER』同様、長らく入手困難な状態が続いていた'83年発表の4thアルバム。邦題は『非常警戒』。
と言っても、「RIOT屈指の名盤」「ガイ・スペランザ時代の最高傑作!」と評価の高い『FIRE~』に比べると、
レット・フォリスター(Vo)加入第1作となった本作は、「音楽性が拡散したRIOTらしからぬ問題作」と否定的に
紹介される事が多かったため(最近はそうでもないけど)、別に聴けなくともそれほど惜しいとは思っていなかったのだが、
'90年代末になってようやっと再発されたのを期に購入し、聴いてみて驚いたの何のって。何じゃこの傑作は?!
確かに、気持ち良さげにハーモニカが吹き鳴らされる⑤のような異色曲が収録されているし、ミディアム・テンポの
楽曲を中心にまとめられた本編は疾走感を減じている。どっこい、「RIOTの魅力=哀愁のメロディ」と捉えてる
身としては、自身の破滅的な生き様が刻印されたレットのチンピラ風Voを得て、聴いていると、大都会の暗く薄汚れた
裏通りの光景が脳裏に浮かぶような、乾いた哀愁を漂わせたハードにしてクールな楽曲の数々はムチャクチャ魅力的に響く。
分けても、やさぐれ感と背中合わせの孤独や悲哀が匂い立つレットのVoと、マーク・リアリのエモーショナル
なGプレイの素晴しさが際立つ、③⑧といったスロー/バラード系ナンバーは絶品。聴く度に男泣きを誘われます。
個人的には『THUNDERSTEEL』に匹敵する名盤として愛して止まない捨て曲なしの大傑作。聴き終えた後、
「女子供にゃ分かるめぇ」とか嘯きながら、新宿ゴールデン街を肩で風切って闊歩したくなる1枚。
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