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Frozen / SENTENCED
mokusatu ★★ (2006-10-22 02:04:00)
とても思い入れのあるアルバムです。
「AMOK」「LOVE & DEATH」を気に入っていた私には、「DOWN」のVilleの歌唱はどうしても調和しているように聞こえなかったのですけど、これは何の違和感もなかった。Taneliを呼び戻す必要性など全く感じない、凄く完成されたスタイルであると思いました。
デス/ヘヴィ・メタル的な攻撃性は相当鳴りを潜め、結果的にニューウェーブ・ゴシックのように淡々とした冷たい感触に包まれたハード・ロックとでも申しましょうか。
激しい起伏やダイナミズムで聴かせるアルバムではなく、(タイトル通り)凍結した叙情が、最初から最後まで溶ける事なく美しい形で保たれているアルバムだと思います。ギター・メロディ、音色が、とても冷たくて、寒い。
もしTaneliが歌っていたら、彼の声はディープなんで、もっと強迫的なムードになったのかと推測します(「LOVE & DEATH」のように)。彼らがゴシックの檻から出られたのはVilleの力ではないかな、と比較すると感じますね。
次作「CRIMSON」は叙情(メロディック)メタルというより哀愁(メランコリック)メタルだと私は思うので、このバンドが持っていたメロディック・デス的な美醜対比の残像は今作の中に凍結されて封印された事になっている98年の5th。
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