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Handle With Care / NUCLEAR ASSAULT
火薬バカ一代 ★★ (2007-09-08 16:55:00)
アメリカだけで15万枚以上を売り上げ、NUCLEAR ASSAULT史上最大のヒット作となった、
自他共に認める彼らの代表作である、'89年発表の3rdアルバム。
地球に「取り扱い注意」のスタンプが押されている、如何にも社会派スラッシャーらしい
ブラック・ユーモアに満ちたアルバム・ジャケットも印象的な本作。当然、中身の方も非常に充実していて、
多くのファンは、本編の幕開けを飾る激烈なキラー・チューン(中間部での一瞬のブレイク後、
Gソロが炸裂するパートが鳥肌モノ)の①を聴いただけで、このアルバムのクオリティを確信した筈。
また、お馴染みランディ・バーンズが手掛けたサウンド・プロダクションも、前作『SURVIVE』から
著しい向上を遂げていて、中でも、ドカドカと鳴りまくる豪快なグレン・エヴァンスのDsと、
歪みきった音色でのた打ち回るダン・リルカのBから生み出される、硬質で前のめりなリズムの迫力は凄まじく、
その攻撃的なビートに引っ張られる形で突進する、劇的なイントロでグッと掴まれる③や、挑みかかるような⑤といった、
ブチ切れ高速スラッシュ・チューンのカッコ良さと言ったら、アルバムのハイライトと断言しても良いぐらい。
アンソニー・ブラマンテのGソロがやや地味なのと、後半に核となるキメ曲がないのが気になるが
(正統派ヘヴィ・メタリックな⑫とかは良い曲なんだけどね)、最早、クロスーオーバー・スラッシュの大御所として
貫禄すら感じさせるスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっているという点には異論ない。
→同意