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Once Upon the Cross / DEICIDE
火薬バカ一代 ★★ (2007-08-06 23:35:00)
北欧ツアー中にライブ会場を爆破されたり、過激派団体から殺人予告を受けたりと、苛烈なアンチ・クライスト道を突き進む
グレン・ベントン率いるDEICIDEが'96年に発表した、ファンの多くが初期の代表作としてその名を挙げる、衝撃の3rdアルバム。
「イエス・キリストの人体解剖図」という過激でショッキングなジャケット・アートワークが
物議を醸したことで知られる本作だが、内容の方も負けじと過激さがパワーアップ。
ズッシリと手応えの感じられる、スコット・バーンズ/MORRI SOUNDスタジオ謹製の充実したサウンド・プロダクションのもと、
より太く、より重く、重厚さを増したリフ、高速ブラストからヘヴィ・パートまで緩急自在のリズム隊、
テンションの高さはそのままに、ややメロディアスになったホフマン兄弟によるツインG、そして地獄の底から
沸き上がるかのようなグレンの邪悪なデス声Voとが一丸となって、ダイナミックに畳み掛けて来る楽曲の数々は圧巻。
全9曲で30分弱というタイトな収録時間も、密度の濃い内容が腹にもたれない程度の長さで丁度良い。
無慈悲にしてブルータル、怒りと憎しみに彩られたDEICIDE流デス・メタル・サウンドを完璧に確立した、
ある意味、このバンドにとってのSLAYERの『REIGN IN BOLLD』的な作品と言える・・・かも。
まぁ正直に言えば、1st『DEICIDE』の頃のスラッシュ・メタル的な要素が感じられるサウンドの方が好みなんだけど、
それでも、激烈極まりない名曲①④(文字通りの「キラー・チューン」だ)の迫力には、ただただ平伏するのみ。

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