この曲を聴け! 

ELEVEN / B'Z

空気 ★★ (2009-09-19 15:40:00)
個人的にこの作品は「第2の暗黒時代」を感じた作品。
正直な感想、聞き始めた当初の印象は最悪だった。
ギターがあまりに分厚すぎて暑苦しく感じたのと、コンセプトを考えていなかったためか、シングル曲とアルバム曲の落差がめちゃくちゃ。残念ながら、おそらくライト層が安心して聴けるのはほとんどシングル曲だろう。
アルバム曲に関してはかなりの実験作が多い。
トータルで考えると評価はイマイチだが、完成度の高いものも存在する。
前作同様にハードロックをメインとしながら、ミクスチャーロックにも挑戦している点が特徴。もちろんこれまでの王道的な曲もあるが、ぶっといギターリフ主体のヘヴィーな曲が多い。歌詞に関しては、非常にダークで重苦しい。
これでもか!と卑屈なフレーズを織り込んだ曲が多い。
「愛のprisoner」と「コブシヲニギレ」は当初はまったく受け入れられなかったが、今ではかなり気に入っている。この鬼気迫りっぷりはThe 7th blues以来。
そして「Rasing River」。これは本当に凄い曲。
転調が多く、演奏時間7分に及ぶ大作。
ラストの大サビには感動した。
何も考えずに聴いてほしい。
個人的には「名盤」とは言いがたいがある意味「すげぇ」作品。
何度も聴きこんでこそ良さがわかるのかも。
これほどヘヴィーでバラバラなこのアルバムがミリオン達成したのは邦楽史上奇跡としか言いようが無い。(おそらく「今夜月の見える丘に」が収録されているためだろうが・・・)