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Point of Entry / JUDAS PRIEST
殺戮の聖典 ★★ (2006-09-15 01:14:00)
前作「BRITISH STEEL」の作風を踏襲しつつ、よりシンプルになった'81年発表作品(邦題は「黄金のスペクトル」)。
プロデュースはバンド自身とトム・アロム。
「TURBO」と並んで「問題作」と評価されることの多いこのアルバムであるが、楽曲そのものの出来は悪くない。
ライヴで演奏されることも多い、明るく軽快なハード・ロック曲「HEADING OUT TO THE HIGHWAY」、あまりにもシンプルなギター・リフを持つ「DON'T GO」、繰り返されるリフがキャッチーな「TURNING CIRCLES」、ダイナミックなドラミングと質の高いメロディを持った名曲「DESERT PLAINS」、サビがなくとも壮大なムードを醸し出している「SOLAR ANGELS」、小気味よく刻まれるリフとキャッチーなメロディが印象的な「YOU SAY YES」、ロブのヴォーカル・メロディが主体の「ALL THE WAY」、まるでAC/DCのような「TROUBLESHOOTER」、ロブの高音で伸びやかな歌声が素晴らしい「ON THE RUN」と、シンプルながらもソリッドでメタリックなサウンドであった前作に対し、本作はキャッチーでアメリカナイズされた感がある。
かっこよいギター・リフを持った疾走感溢れる名曲「HOT ROCKIN'」の存在がギラリと光っている。
駄作とまでは思わないし、好きか嫌いかと言われればやはり好きなアルバムであるが、これまで発表してきた名盤に比べれば聴き劣りする感があるのは否めない。
リマスター版には「TURBO」発表後に作られた好曲「THUNDER ROAD」と疾走感を増したライヴ版「DESERT PLAINS」を収録。
ちなみに米版はジャケット違いで発表されている。

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