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Hellframes / GAME OVER
kamiko! ★★★ (2023-11-02 20:25:54)
イタリア産スラッシュ寄りHM2023年作
Burst Into the Quiet(2014年)の直球スラッシュは結構ツボにハマり、続く作品には結構期待したものだが
結局前2作品は佳作といった感じで、ツボにハマらず。スラッシュフリーク世代がスラッシュ愛で創作してる感はあるので
推したい気持ちはあるものの、その思いとは裏腹に、応援に留まり、結局作品をゲットもせず静観、という感じだった。
このジャンルが今の若い世代に新たなムーブメントを起こすほど人気を博すことは、メタル自体衰退してる今、まあ、あり得ない。
彼らより上の世代向けの、スラッシュ全盛期時代を経験した、ボクら世代が最大のターゲットになるんだろうが、
その世代で敢えてスラッシュメタルの盤に手を出そうという者も決して多くはないし、単にノスタルジックなサウンドだと、
耳の肥えた高齢者は納得しない上、若さと勢いの爆発力を前面に出したサウンドというのも、ボクのような高齢者には向かず、
少なからず音楽にインテリジェンスを求めてしまう。
現にスラッシュというジャンルで頑張っているアーティストを、普段どれだけチェックし続けてるだろうと考えてみても、圧倒的に
刺激の強いデスメタルバンドの方が多いワケでして、なかなか、「今日はスラッシュの隠れた名盤を探そう!」という気持ちにはならんのですよ。
スラッシュでチェックし続けるバンドの多くは全盛期時代に名を売った古参バンドが殆どで、全盛期を過ぎた次世代に登場した
若手バンド(そのバンドも年を重ねて10~20年選手になってきたが)は、スウェーデン産WarfectとこのGameOverくらいになったな。
ただ、このバンドも直球勝負の一本調子スラッシュからは脱却し、どちらかというとスラッシュ色の強い正統派ヘヴィメタルという
感じに変貌してきている。コテコテのスラッシュファンであれば、最大の売りだった突進力が薄れてしまった、と嘆くかも知れないが
ボクは、前2作品の佳作で模索し続けた音楽が、徐々に完成しつつある、と受け止めている。
ココのレビューで突進型スラッシュの良作として個人的に推しているBurst Into the Quiet(2014年)の作風からは、やや様変わりはしているが
純粋に生真面目なヘヴィメタルとして完成度が高く、B級感が全く無くなった。発売日にゲットして約2週間くらいになると思うが
当初はすぐ飽きるかな・・と思っていたが、そんなことはなく、1日1回朝のGameOverがちょっと習慣づいてきた。
スラッシュの爆発力、アコースティックな哀愁、前衛路線に走らないドラマチックさといった80~90年代ノスタルジー要素をバランス良く
配合した正統派パワーメタル・ヘヴィメタル、といった音楽性が、かなーりツボを刺激し、普段聴いているデスメタルの「死」「悪魔」的な
負の要素が全く感じられない健全なサウンドが、朝イチの目覚ましサウンドにバッチリとハマる。
いかにもB級に見える、あまり褒める要素を感じないジャケで、日本人だとなかなかコレをゲットしようと思わないんじゃなかろうかと感じるが
そういうパッケージに隠れた名作、というシチュエーションは、ボク的には面白いな、と思うのだ。年配メタラーは是非一聴してみて欲しいな。
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