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Lost in Love / AIR SUPPLY
ひょうすべ ★★★ (2023-09-28 23:00:53)
1981年発表
2度目の全米進出作品であり、日本ではデビューアルバムである。、
通算5枚目。後にペパーミントサウンド3部作の第1弾と言われたアルバム。

結成当初からアメリカを目指していた。
第一弾として、1st、2ndの楽曲をアメリカで再録音した3rd「 Love & Other Bruises(1977年)」をコロンビアから発売したものの、見事にコケている。
再挑戦は、クライヴ・デイビスの指揮の元、4th「Life Support』より2曲、"Lost in Love"、"Just Another Woman" を再録。
1回目の挑戦時には、ラッセルコンビのみでバックは、セッションミュージシャンだったが、今作はバンド単位だ。
(国際版のアルバムジャケットは5人の写真だけど、クレジットでは6人。)

オーストラリア人の中にイギリス人が1人・・・。

AC/DCと同じ布陣だ(笑)。

冒頭3連発のメロメロのバラード。1曲ディスコチックな曲を挟んで、またバラードのA面。
申し訳ないが、ディスコチックな曲が合ってない・・・。
B面は、Air Supply風ウエストコーストサウンドが、壮大な⑦を挟んで、続き、冒頭①②③のバラードと趣が違う⑩と。
比較的バラエティーに富んでいる。
まるで(アメリカで)何が受けるのか、手探りのようなアルバムだ。(あのクライヴにも判んなかったみたいだね)。

ちょうどアメリカでは、AORブームが絶頂に向かう中だったこともあり、大成功。
突如現れた“異星人”がチャートを席巻した。

さて、国内AORの2大巨頭(評論家)のこのアルバム評は・・・

金沢寿和氏
「当時のレコード会社のたたき文句は”ペパーミント・サウンド”。ところが実際はポップ色が濃厚な大甘サウンド。
セールス的には成功しても、コアなAORファンは見事に逃げた。
当時のAORに新しいファンを呼び込んだが、同時に安易な作品を乱発させる土壌も築いてしまった。」
『AOR Light Mellow』 エクシード・プレス刊

中田俊樹氏
その年、女子大生やOL達の多くは、ユーミン、サザンと一緒にこのアルバムを愛聴していた。しかしながら、
一般リスナーからの受けが高いがゆえに、マニアからは軽視されてしまったという、なんとも気の毒な人達である。
『AOR』 シンコーミュージック刊

確かにその通りだが、日本におけるAORの裾野を拡げたのは、間違いなく彼らと田中康夫氏(『なんとなく、クリスタル』)の功績。
どちらのガイド本も、ペパーミント3部作中このアルバムしか紹介されてない。これは寂しいゾ。
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