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Back in the Game / 91 SUITE
火薬バカ一代 ★★★ (2023-09-27 00:59:56)
00年代初頭に残した2枚のアルバムがメロディ愛好家から好評を博するも、レコード会社の支援に恵まれず解散を余儀なくされたスパニッシュ・メロハーの雄、91 SUITE。中心メンバーのヘスス・エスピン(Vo)とイヴァン・ゴンザレス(G)は、同バンド解散後に結成されたSECRETでも行動を共にしており、その流れの中で91 SUITEの再結成が実現。挨拶代わりのEP『STARTING ALL OVER』(’19年)リリースを挟んで、'23年に満を持してこの復活アルバム(通算3作目)を発表してくれました。
かつて「スペインのBON JOVI」と評された自らのイメージを確信的に踏襲したようなOPナンバー①のイントロには思わず笑ってしまうも、サビメロから溢れ出す濃いめの哀愁は間違いなくこのバンドならではの味わい。のみならず、さりげなくアコギを取り入れる等、アレンジは歳月を重ねて円熟味を増しており、この1曲でアルバムのクオリティを確信するに十分な仕上がり。より一層表現力と安定感を増したヘススのVo、相変わらずテクニカルかつ歌心に溢れたイヴァンのGプレイも収録曲を効果的に盛り上げてくれており、軽快に弾むKeyがメロハーの教科書通りの高揚感を演出する②、ゲストに迎えたロビン・ベックとのデュエット・バージョンも収録されている感動的なバラード④、そしてHRのエッジと爽快なメロディの魅力を併せ持って駆け抜けていく⑦等は、まさしく91 SUITE節の真骨頂というべき名曲として聴く者にインパクトを与えてくれます。
会心の復活作と呼ぶに相応しい1枚。出来れば現在では入手困難になってしまっている1stと2ndの再発もお願いしたいところですよ。
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