この曲を聴け! 

Screwed Blued & Tattooed / SLEEZE BEEZ
火薬バカ一代 ★★ (2023-04-04 01:28:45)
90年代半ばにRAVENとのカップリングで来日公演も行っていて(どうにも脈絡の感じられない組み合わせで首を捻った記憶あり)、その時の模様はライブ・アルバムとしてリリースもされているオランダ出身の5人組SLEEZE BEEZ。本作は彼らがプロデューサーにジョン・ソンネヴェルドを起用してメジャーのATLANTIC RECORDSから'90年に発表した1stアルバム…であると長らく信じていたのですが(解説文にもそう記載されていましたし)、実はそれ以前に母国限定で『LOOKS LIKE HELL』なるアルバムを発表しており、正式にはそちらが1st、こっちはワールド・ワイド・デビューの2ndということになる模様。
エッジの立ったG、シンプルに躍動するリズム、勢い重視で歌いまくるVoという元気一杯なメンバーのパフォーマンスに支えられたサウンドは、DEF LEPPARDやAC/DCからの影響を伺わせる陽性ポップ・メタル。いかにもライブで盛り上がりそうな溌剌とした曲調やアリーナの大合唱が聞こえてきそうなビッグなコーラス・ワーク等、収録楽曲は教えて貰わなければまずヨーロッパ出身とは思わないカラッと明るい仕上がりですが、例えばMTVでヒットを記録したという④等は、仄かに哀愁を帯びたメロディにスパニッシュ・ギターがアクセントを加える小技も効いた、彼らのアメリカ志向のみならず欧州出身バンドとしての拘りも見て取れる、SLEEZE BEEZの魅力を端的に伝えてくれる名曲です。
SKID ROWの対抗馬としてレーベルの期待を背負うも、ビルボード・チャートでは100位台へのランクインがやっとだった様ですが、それは内容よりも時期の悪さのせいだよなと。

→同意