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Cités interdites / KILLERS(FRENCH)
失恋船長 ★★★ (2022-11-04 20:22:04)
暗雲立ちこめるグランジムーブメント、有名バンドが不釣り合いな方向転回を行い相次いで討ち死に、多くのバンドが契約を失い、日本のレーベルのみの契約というのがありました。それがビックインジャパンであり日本のレコード会社の資金力に驚くのです
が(買い叩かれたのかな?)今となっては夢のお話ですね。今の日本にそんな力は無い。

そんな時代に、出会ったのがこの手のバンドになります。日本では批評家の口に合わずに格下扱いという不遇を味わうフランスのメタルシーン、隣国である英国のムーブメントが真っ先に飛び火したのは間違いないでしょうね。そういう影響もあり知名度は低いのですが、フランスでも古参のメタルバンドであり、今なお歩みを止めないレジェンドでもあります、きっとラウドネスくらいの扱いを受けていると思うのですがね。とにかく大御所のフランス産メタルバンドです。

もったいつけるイントロからガツーンときます。5枚目という事もあり音楽性も進化、バンドの顔であるブルーノ・ドルヘガイがギターとヴォーカルを兼任した影響もあるのか、メロディとキャッチーさも増量、スピード・パワー・メロディというヘヴィメタル三種の神器を携え92年というグランジムーブメント真っ只中のメタルシーンに切り込んできました。

④ではBarbaraというフランスの女性シンガーはヒットさせた曲をカヴァー、原曲はピアノをバックに静かに唄っている、所謂イージーリスニング系なので、ここで聴けるヴァージョンはフランス人のビックリでしょうね。
こういう選曲も新体制と音楽性の幅を広げてきた証拠、より広くメジャーな活躍も視野にいれつつ、メタリックなバンドの魅力を保つという離れ業をやってくれました。
このクオリティで今なお、日本では幾度知られていないのは残念ですが、古典的なメタルが好きなマニアにはたまらんでしょうね。
最近の大御所の新譜ってデジタル加工が強いから、どうしても、この時代のテイストというかパワーを内包できていません。 生身の人間力を生かしたサウンドは迫力がある、ミスしたとか音がズレているとは問題では無い。
この熱量をパッケージ出来るかが重要なのです。この軽やかさにフランスの味を感じますね。

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