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Shifting Time / GIANT
火薬バカ一代 ★★★ (2022-10-05 23:14:57)
名バラード“I’LL SEE YOU IN MY DREAMS”をスマッシュ・ヒットさせ、2枚のアルバムを残して解散したメロディアスHRバンドGIANT。90年代以降は復活と休眠を繰り返していた彼らがFRONTIERS RECORDSの仕切りで3度目の帰還を果たして'22年にリリースした、通算では5枚目となるアルバムがこちら。
オリメンのデヴィッド・ハフ(G)とマイク・ブリグナーディ(B)は健在ながら、売れっ子プロデューサーとして多忙な日々を送るダン・ハフは今回も不参加で、その穴を埋めるのはFRONTIERS RECORDSの必殺仕事人アレッサンドロ・デル・ヴェッキオ。シンガーはテリー・ブロックに代わって同レーベル一押しの逸材ケント・ヒッリ(PERFECT PLAN)が担当しています。正直なところ、顔触れ的にもサウンド的にも「GIANTの新作」っつーよりは「良くプロデュースされたFRONTIERS RECORDS発のプロジェクト・アルバムを聴いている」ってな感覚に陥ることもしばしばな本作ですが、かと言って、じゃあそれはマイナス要素なのか?と問われれば、さに非ず。抜群のソングライティング・センスとエモーショナルな歌声に下支えされた本編は、高いヒット・ポテンシャルを感じさせるバラード⑥など、フックの効きまくった捨て曲の見当たらない充実度を誇っていて、中でも本編ラストに置かれた⑪は一際インパクトを放つ名曲。果たしてこれがGIANTらしい楽曲なのかどうかはよう分かりませんが、ともかく自分の中で’22年のベスト・チューン候補に燦然と輝くメロディのヨロシク哀愁ぶりにゃ悶絶せざるを得ませんでしたよ。
次回作はもう少し早いスパンでのリリースを、とお願いしたくなる充実作。
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