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Let the World Burn / VIO-LENCE
火薬バカ一代 ★★★ (2022-06-23 23:34:19)
現MACHINE HEADのロブ・フリンらを輩出したことでも知られるVIO-LENCE。00年代に入って復活を遂げるも、散発的にライブを行う程度に留まっていた彼らが、フィル・ディメルがMACHINE HEADを脱退してVIO-LENCEに本腰を入れたことで活動が加速。’22年、遂に待望の新作リリースと相成りました。しかもギターの片割れが元OVERKILLのボビー・ガスタフソンというサプライズ人事まで引っ提げてのご帰還ですよ。
多少なりとも時流に影響された仕上がりだったVIO-LENCEの最終作『NOTHING TO GAIN』や、フィルのMACHINE HEADでのお仕事を踏まえると、出来栄えに関しては多少懐疑的にならざるを得なかったのが正直なところでしたが、聴いて吃驚、ショーン・キリアン(Vo)の切迫感を煽るシャウトといい、鼓膜を切り裂かんばかりにジャキジャキと刻まれるGリフの質感に、突っ込み気味に疾走するリズムといい、これが20年以上の不在期間を一瞬で飛び越えてしまう、紛うかたなきVIO-LENCE流スラッシュ・サウンドが全編に亘って炸裂しているじゃありませんか。例えば②なんて「1stや2ndアルバム収録曲を現編成でリメイクしました」と言われたら信じてしまいそうなぐらいの仕上がりですよ。
無論、現代的にアップデートされた音作りや、衝動性よりも重厚さの勝る楽器陣等、経年によってもたらされる変化も本編にはくっきりと刻まれていますが、全5曲というEPサイズのボリュームも奏功して、細かいこと考え込む前にスカッと走りきっているという塩梅。
来日公演のドタキャン騒動でミソが着いてしまった彼らですが、ここは是非ボビーを含む編成で来日して頂き、汚名を返上して欲しいところであります。
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