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Unity / PARIAH
失恋船長 ★★ (2022-04-25 20:11:12)
知らない内に3枚目のアルバムを1997年にリリースしていました。時代の流れもあり唐突感も強く最初は不安になりましたが、参加メンバーが熱い。ラス・ティピンズ、スティーブ・ラムゼイの2枚看板にベースは盟友グレアム・イングリッシュ、ドラムも懐かしのSatan組でありBattleaxeのイアン・マコーマック、そしてシンガーはTysondogのアラン・ハンターというNWOBHM軍団勢揃いの裏豪華ラインナップに興奮を覚えるでしょう。
かつてはスラッシーなスピードメタルで鳴らしたバンドでしたが、ここではSkycladなどを通過してきただけに、それなりに音楽的な変遷はある、しかし、それは1997年という時代に乗じたモノではない、実にトレンドを否定した古典スタイルに固執している。Loudnessのクレイジーナイトみたいなノリの良いナンバーもあるし、展開に拘ったプログレテイストまで巧みに盛り込み英国流儀で仕上げた構成は、正に真性NWOBHMとしての魅力が満載、荒々しい攻撃性は成りを潜めたが、違う意味でバンドの魅力を解放。
もっと厳つくストレートに鉄下駄を履いてワチャワチャ走り出す剛毅なモノを期待していただけに肩すかし感は否めないが、そういう固定概念を持たないマニアにはグッと味が染みてくる一枚でしょう。
もう少しビシャビシャに濡れた英国流儀でも良かったと思うけどねぇ。そういうアングラ地下室感を感じさせないスッキリとした味わいも好悪を分けるでしょう。時代に即さない古典スタイル、若い人には伝わらないかも知れないが、一定の需要はあるスタイルであろう。
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