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Atonement / IMMOLATION
kamiko! ★★★ (2021-07-17 00:49:49)
米国産デスメタル2017年作
デスメタル全盛期頃にサタニックデス路線を追いかけていると必ず出会うバンド、特にINCANTATIONにハマったボクとしては、そのホンモノ感には一歩足らないが
閉塞的な質感のギターサウンド自体はINCANTATIONに劣らずといった感じで、無機質なこのギターの音像はこの時代では双璧といった印象を持っている。
とはいえ、そもそも米国産はあまりゲットしないので、初期作品以外は所持していない。また、何故か評判のいいKINGDOM OF CONSPIRACY (2013年)は
ボクには全くフィットしない。初期の閉塞感が薄れて、煌びやかになり過ぎな印象で、米国産デスメタルのボク的ランキングはかなり下がってしまった。
が、この作品は、煌びやかな感じが残されているところは仕方ないにしても、初期に感じた魔性・無機質なスタイルが蘇った好盤である。
このバンドはギタリストのRobert Vigna色が強いので、もう一人のギタリストがチェンジしているところがどれほどの影響があるのかわかりづらいが
少なくとも米産デスメタルに疎いボクがこの盤リリース当時に注目せざるを得なかった点は、ギタリストにAlex Bouksが名を連ねているところである。
この人は一時期INCANTATIONを支えたギタリストでもあるが、その固有の魅力が大御所バンドで際立っていたかというと微妙ではある。
このギタリストはGOREAPHOBIAというバンドの創始者であり、ダサさとホンモノ感が紙一重にあったそのB級スタイルにデスメタル愛を注いだ過去がある。
GOREAPHOBIAの底辺の世界観を色濃く感じるTOMBを経て、更にRUINOUS(隠れたオススメ盤)といった古学校愛を強く感じさせるバンドを経て、このIMMOLATIONに
参加しているところは、B級デスメタルフリークとしては、一体どんな音楽性になっているんだろうと興味津々、とてもワクワクするのだ。
アツく語ってみたが、このギタリスト加入で音楽性がAlex Bouks色に変化したかというと、メインのRobert Vignaのアクが強すぎて何とも言えない感じではある。
INCANTATION時代同様に、影の支え役のポジションなのかも知れないが、前作に比べマイナーチェンジ&過去作に若干回帰したスタイルの一旦を担っていると
感じるところがある。このサウンドは初期作品に真性さが加わったと思わせる感触があり、初期IMMOLATIONというよりは初期INCANTATIONのスタイルがツボだった
人のストライクゾーンじゃないかなと思う。

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