この曲を聴け!
MARINO
Tamasa (2020-08-25 04:03:54)
当時はデビュー前のバンドの音を聴くなんてことは簡単には出来ない時代。レコードは子供の小遣いでは友人と分担買いして貸し合わなきゃいけなかった(田舎のレンタルレコード店には新人メタルバンドなんて置いてありません)。それだけに買うLPは事前情報を集めて厳選。外せないのだ。MARINOの事前の期待はMax。なんて言ったって、あの44MUGNUM、EARTHSHAKERと並んで関西3大メタルバンドと呼ばれ、その上一番玄人好みだというのだ。
泣きそうになりましたよね。あんな思いをしたのはMARINOと横関敦のBRONX位。ショックが大きかっただけに、未だに平常心では聴けません。良く聴けばそんなに悪くない(特にRAVEN)のかもしれないけれど、刷り込みは恐ろしい。
褒めている人もいるし、勿論一部で人気はあったのだろうが、正直に言って結果が全てを物語っている。
3大バンドの中で唯一1年遅れの84年メジャーデビュー。翌85年末に早くも契約解除。その85年にはANTHEM、FLATBACKER、聖飢魔Ⅱたちがデビューし、第一世代のLOUDNESS、VOWWOW、44、EARTHSHAKERらに続く彼らが新たなファンを呼び、日本のメタルシーンが正にピークに差し掛かろうという(=メタルが最も商売になっていた)時期に、レーベルからの契約解除の意味は大きい。野音で開かれたフェスの記録に、「(前述の85年組達)の後に登場したMARINOで客の熱が引いて行った。観客は、新しい血(ANTHEM達)を求めているのだ。」といった内容の記述があるが、客の大半にとってはMARINOも1年前にデビューしたばかりの新しいバンド。ベテラン感なんて関西の人間と雑誌が持っていただけのもの。要は、実力差がありすぎたのだ。ヴォーカリストの。もう一つ言えば、見た目に重きを置かないメタル界にしてもルックスが悪すぎた。
先天性フラット症のLEOを、何故あれだけの名手RAVENは良しとしていたのか。LEOがバンドの創設者だから?フラットするだけでなく、もう歌いまわし自体が…。曲は良い。オケは悪くないのだ。なのに何故…。IMPACT,BREAK,SINGERをちゃんとしたメロディーラインで聴いてみたい。良い曲なのだ。
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