この曲を聴け! 

今週のアルバム10選
失恋船長 (2020-04-27 20:13:42)
『麗しの女性メタルその②』

①喜屋武マリーwith MEDUSA 『BURNING BLOOD』
沖縄を代表するロックシンガー喜屋武マリー、確かSHOW-YAのメンバーと一緒に北朝鮮でライブも行ったことがるハズである。米兵相手のクラブで鍛え抜かれた彼女の歌声は衰え知らず、バックのメンバーも彼女を盛り立てるように堅実なプレイで魅了。メジャー流通の為に、どうしてもバラードタイプの曲が多く収録されたり、低音に迫力のないミックス&高音を切る音作りには残念感を味わうが、ないものねだりのI WANT YOUでは仕方がないので、これはこれで大いに楽しみます。手枷足枷をはめてもダイナミックな演奏が伝わりますよ。ジャニス・ジョプリンのカヴァーもハマっています。

②Hysterica『Metalwar』
スウェーデン産の女戦士によるガチンコメタル。少々やり過ぎ感に苦笑いも出るが、男女平等が根ずく北欧ならではの硬派スタイルとも言えるかも知れません。パワフルでメロディアス、大衆性のある音楽性は清々しいほとメタル愛に溢れている。キャラのたった彼女たちに、悪役レスラー全員集合な空気も漂うが、それは彼女たちのアンセムともいうべきGirls Made of Heavy Metalからも溢れているぞ。女を売らないバンドってのはカッコいい。


③DORO『Forever Warriors, Forever United』
ヘヴィメタル界の女帝と呼んでも差し支えのない我らがドロ姐さん。2018年リリースの今作も剛直なメタル路線を貫いている。
愚直なまでに繰り広げられるメタル一代絵巻、多様性のあるサウンドも、彼女の不器用だがこれしかできない円熟味のハスキーヴォイスにグッと惹き寄せられます。特にオープニングのAll for Metalも聴き胸が熱くなりましたね。新たなるアンセムを引っ提げシーンを駆け抜ける、彼女の雄姿に敬礼あるのみ。


④Volfeed『Majesty』
関西様式美サウンドを継承するバンドの4曲入りEP。地に足の着いた山本朋子のパワフルな歌声は女性らしい優美さもあり、バンドサウンドを牽引。この声がなければ、ここまで滑らかで情緒のあるサウンドにならなかっただろう。リーダー古井善次の存在も大きい。95年という正統派メタル氷河期の時代に健闘していたバンドだった。


⑤Lady Beast『Lady Beast II』
US産のトラディショナルサウンドを継承するガチンコメタルバンドの1st。とにかく非の打ち所がない真っ当なスタイルを披露。これが2015年産なのかと、驚くのだが現代のテクノロジーとあるべき姿を両立させた古典メタルに嘘偽りはございません。
先人たちの影響も包み隠さずに展開する姿も逆に好感が持てますね。

→同意