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The Witch of Berkeley - Live / A Ⅱ Z
失恋船長 ★★★ (2020-03-31 20:42:02)
デイブとゲイリーのオーウェンズ兄弟が中心となり結成されたNWOBHMバンドのデビュー作。デビューがライブ盤という、何とも言えない環境下のリリースに、上手く言えないのですが悲哀を感じさせるのがポイント。
AⅡZ!コールに押されSMOKE ON THE WATERみたいな曲が始まったときは、あれっとなるのだが、聴き進むにつれ独自性をアピール。英国的な憂いと煮え切らないメロディ、そしてリフワーク一発で押すわけではない展開に懐の深さを垣間見ます。

いかんせんライブ録音な為に、バンドの全容というのか、良くも悪くも実力が判明してしまい、イマイチ跳ねあがらないのだが、憂いのあるパートとハードなバッキングとの対比が絶妙な③あたりからグイグイと感触もよくなり、ライブの臨場感がプラスに作用、このギミックなしの構成に、バンドの真骨頂というのか等身大に魅力に触れ、俄然応援したくなります。
尻上がりに燃えるステージ、ダイナミズムの欠ける録音の中でも、彼らの熱気が伝わってくるような感覚に落ちるのが面白い。ギターがハードに弾き倒すインストナンバーの④も熱いエモーションを滾らせている。だからよーしゃいくぞーと言わんばかりの⑤に燃えあがるのです。

片乳ポロリの魔女と全裸の子供が魔法陣の中心に陣取るアートワークも今となっては発禁ものかもしれないが、2008年にはポリドールから国内盤もリリースされた一品(貴重なシングル盤など5曲追加はありがたい)。NWOBHMを支えたバンドの慧眼の士。次の一手&ライブ盤しか出なかった為にイマイチ認知度があがらないのだが、英国的な憂いのあるハードサウンドをお探しの方なら大いに楽しめるでしょう。

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