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Walls of Jericho / HELLOWEEN
失恋船長 ★★★ (2020-02-17 22:53:49)
我が国、日本は勿論だが、欧州を中心に多くのフォロワーを生んだバンドの1st。のちの雛形となる親しみ易いメロディを放り込んだ疾走ナンバーも顔を覗かせているのだが、やはり剛毅に打ち鳴らされるパワーヒッティングドラム、動き回るベース、緩まない攻撃性と叙情性を加味させたツインリードの構築美、粗削りな面はあれど、このはち切れんばかりのパワーを内包したスピードナンバーの数々は、それまでのイメージから巧みに移行できており、ジャーマンメタルのニュータイプをしての個性を剥き出してきた。テクニカルなプレイが畳みかけるバンドの代表曲と言える①、その流れを損なわないアグレッションとパンキッシュなノリを持ち合わせた②、スピーディーなアンサンブルの波状攻撃と言える③と突き進み聴き手のハートを鷲掴み、親しみやすいメロディを聴かせているのに攻撃性を緩めていないと感じさせるのが凄い。
NWOBHMの洗礼を受け、そして先鋭化したスラッシュシーン、その狭間を行くスピードメタルサウンドは、パワー&スピード、そしてメロディの三種の神器を揃えたと言えるでしょう。
個人的に、これ以降の作品から大きな影響を受けたバンド出ないし、アンディ・デリスのライブにおけるダメっぷりに、興味を完全に殺がれたバンドなのですが、それでも年に1.2回は聴きたくなる一品です。

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