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Jerusalem / JERUSALEM
失恋船長 ★★★ (2020-01-19 18:12:49)
イラン・ギランのプロデュースをうけデビューした英国の5人組。まんまDP路線を継承するようなオープニングナンバーにグイグイと惹き寄せられますが、英国ハードサウンドの系譜に連なるダイナミックなサウンドはリフを基調に積み上げ、熱量の高いエモーションを内包、その内に秘めたる熱情に火傷しそうになります。
スピーディーで過激なのに、どこかどっしりと重心構える姿勢は、ふてぶてしくも挑発的であり、のちのNWOBHMムーブメントの雛形となるスタイルを形成、さらに歯切れ内良い楽曲は音作りにも反映と、どこか粗暴な原始ロックな如き響きのおかげで、ワンパターンの出オチバンドとは一線を画す、クオリティと強烈なアイデンティティを誇示しています。
アグレッシブなリフワークから繰り出される疾走ビートの心地よさ、雄たけびを上げる歌い手の迫力、若さに負けない内包するパワー、それらが強烈なエネルギーとなり、放出されているのが印象的です。
これ一枚で終わったために、歴史に埋もれた感はあるのだが、2005年には日本盤のCD化もされ、2009年には再結成アルバムをリリースしたかれら、英国ハードサウンドマニアは勿論だが、古典ロックの凄みを味わいたい方にもおススメですね。ビックネームだけが全てではない、こういう作品に触れる度に思い知らされますね。
当時の事は知りませんが、DP同様、この作品、もっと注目されても良かったんじゃない?

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