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今週のアルバム10選
失恋船長 (2019-11-25 22:34:42)
『思い出の北欧メタル100選その①』
①MADISON『Best in Show』
青臭さの残るデビュー作から比較すると洗練度も増してきた。ただその分、まとまり過ぎたとの印象を与えるのだが、聴き手の趣味嗜好にもよるのでしょう。
個人的には、まだまだ粗さの残る北欧クリスタルサウンドが放つ眩い輝き、寒々しい夜空には満点の星空が広がっているように感じる。
マディソンならではの魅力が満載だ。是非とも再結成して欲しいバンドである。アルバム2枚で終わったなんて悲しすぎるよ。
②SILVER MOUNTAIN『Roses & Champagne』
オープニングからあまーいと叫ばずにはいられません。北欧ならではの甘美でメロウ、そしてロマンティック、その花園サウンドにクラクラします。
初期のアグレッシブなパープルスタイルも素晴らしいが、この路線も大いに支持したい。
③HAEVY LOAD『Stronger Than Evil 』
地図を見ればスウェーデンが英国からのムーブメントの影響を受けないわけがないでしょうね。NWOBHMを通した北欧スタイル。攻撃的だが、北欧ならではのクリアーなサウンド。
この空気感がこのバンドの魅力。日本ではイモ臭いバンドの代表格扱いで終わっている感があるが、ムサ苦しいジャーマン勢とはチョイと違う、ある意味、リアルヴァイキングメタルというのはこういうのを言うんじゃないかと思わせる、気骨で荒々しいメタルサウンドを堪能できる。でも北欧なので透明度が高いと言うのが面白い。
④ALIEN『ALIEN/US MIX』
このアルバムのオリジナルはジム・ジヘッドが唄うヴァージョンが存在するのだが、最初に聴いたのがワールドワイド盤のピート・サンドベリが唄う方だったので思い入れが強い。両者とも唄の巧さに問題はないが、ジムの方が北欧色の強い楽曲が多く、正直、ワールドワイド盤からカットされた曲など強烈だった。北欧メタルと言えば、という世界観を具現化した一枚。まずはこれから聴いて欲しいね。
⑤UNIVERSE『UNIVERSE』
オープニングナンバーのカッコ良さに悶絶です。メタリックなリフがカッコいい疾走ナンバーへと繋がる展開に早くも昇天と、マイナー臭さはあれど、北欧ブランドと言えばこれでしょうと断言したくなるような魅力が満載。これ一枚で解散した為に幻のバンドと言われ、認知度も上がることはなかったが、こういう日蔭のバンドに光を照らし再考される機会を与えて欲しいね。何度聴いても①にメタルのカタルシスを感じますよね。
⑥BLACKSMITH『Gipsy Queen』
華麗に舞う北欧クラシカル風味満点のオープニングナンバー、先人たちの影響を飲み込み研磨したクリスタルサウンドの眩い光。唄はヘタだし強引さも目立つが、これから大成する可能性を秘めたバンドだったが、これ一枚で80年代の歴史に幕を閉じてしまう短命なバンドだった。近年ボートラ入りで復活した時は家族のような気分で喜んだね。
世界中のマニアにとっては待望の一枚だったはずだ。
⑦220VOLT『POWER GAMES 』
まだまだ洗練されてはいないが、北欧らしい凍てついたダイアモンドダストサウンドを披露。ホットなメタルサウンドなのにクールというのは実に面白い。同じ火傷でも凍傷なんだろうねぇ。この野暮ったさもハマれば癖になりますよ。名盤EYE TO EYEはメタルという観点から批評すれば、贅肉を削ぎ落しオシャレになりすぎた。このバンドの入門編はあちらだろうが、ガチンコ北欧サウンドを愛する方なら、こちらも大いに楽しめますよ。
⑧Pretty Maids『Future World』
パワーメタル色の強かったデビュー作から早くも脱却。洗練度の増した北欧スタイルを踏襲。この音楽性を推し進めるような形でバンドは動き出すのだが、ワールドワイドな成功を掴むための路線変更というところだろう。プロデュースにエディ・クレイマーを招聘。グラハム・ボネットがコーラスで参加と話題性もあった。
⑨Midnight sun『Metal Machine』
シンガーをピート・サンドベリからヤコブ・サミュエルに交代してリリースされたラストアルバム。北欧らしい甘美なメロディとサイバーチックな世界観を活かしたキレのあるシャープなメタルサウンドとの融合。流石はヨナス・レインゴールドといった歌心を生かしたメロディックメタルサウンドに悶絶です。個人的には大好物な一枚だ。甘いのにメタルしている。やりたくでも出来るものではない、北欧の血がそうさせるのだろう。コンパクトな楽曲のでもマグナス・カールソンのギターは光っている。
この音は世に出るのが少し早かったのかも知れない。
⑩Europe『Wings of tomorrow』
北欧メタルと言われ真っ先に思い出されるのが、このアルバム。甘美でスウィートなのにメタリックさも加味させた今作は、彼らの代表作と言えるだろう。青臭いデビュー作から一気にメジャー感を増してきた。そんな中でもハードなスクリームオブアンガーなどは一際異彩を放っている。ジョン・ノーラムのギターもクレイジーぶりが顔を覗かせているのも印象的。硬軟交えたバランス感覚に秀でた一枚。彼らのカタログの中でも一番好きなアルバム。
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