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Too Hot to Rock / IRONCROSS
失恋船長 ★★★ (2019-09-03 12:26:24)
知る人ぞ知るフィンランドの古参メタルバンドの3rd。古くは70年代から活動していたようだが、今作リリース時は1986年。メタルバブル勃発という時期のリリースも有り、上手く時代にアジャストしてきた。
垢抜けてはいないが、メロディアスさは北欧特有と言えるのだが、それいじょうにハードでメタリックなスタイルを貫いており、多くのメタルファンが聴いて納得のメジャー感を携えた正攻法で勝負を掛けている。
色んな意味で懐かしい音色だが、乾いたへヴィーグルーブが小気味よく弾け出されるこのバンドのもつ独特のウネリ、豪快なリフワークから泣かせのソロまでと気骨だが華もあるギター、オーソドックスな楽曲との絡みは上々だ。
曲によってはキーボードも前に出し、多彩さをアピールする事で曲調に幅を持たせているのも好印象。サビで大合唱を誘発するようなゆったりとしたグルーブのロックアンセムから、パープル風味の疾走ナンバーに、JPやNWOBHM由来のハードナンバーと、一時代を網羅したような印象を受けるのも、この時代ならではの作風であろう。

長らく廃盤のままであり忘れ去られたバンドであったが、今では安価でダウンロード盤が手に入るので、懐かしき古典メタルに興味のあるマニアなら手にとって貰いたいですね。バラードなんて北欧風味満点のロマンティックなヤツですからね。

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