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Bury the Pain / XENTRIX
火薬バカ一代 ★★★ (2019-08-18 01:31:16)
風の便りに再結成したらしいとの噂は耳にしていたけど、新作を発表する気配はなかったので「じゃあこっちには関係ねえや」と油断していたXENTRIXから突然届いた再結成第1弾アルバム(’19年発表)。しかも、どうやら初来日公演まで決まっているようで、何?この盆と正月が一緒に来たような目出度さは。
しかも音楽性の方もこれが嬉しくなるぐらい変わっていません。ゴリゴリのBランを始め、アンディ・スニープがミックスを担当した音作りで現代的アグレッションを加味しつつも、ザクザク刻まれるGリフ、重々しさも纏った疾走感、構築美に気の払われた曲展開、湿気った旋律を滾々と紡ぐ2本のG、野太い声(チャック・ビリー似)でメロディをなぞって吼えるVo…と、まさに英国産スラッシュの王道を行くサウンドを実践してくれており思わず頬が緩みます。再結成から作品発表までかなり時間が空いたのも、結果的には流行に左右されず自分達の持ち味をじっくり洗い出す良い準備期間になったのではないかと。
ツインGを活かしたドラマティックなイントロから疾走へ転じる①、抒情的な導入から腰を据えて盛り上げていく④、METALLICAやTESTAMENTを彷彿とさせる⑤、アコギを有用して静と動のメリハリを演出する⑨といった逸品の数々は、XENTRIXの1stや2ndアルバムに収録されていても違和感のないカッコ良さを誇っているのではないでしょうか。
ただバンドに「これこそが本来あるべき姿の3rdアルバム」とか言われてしまうと、3rd『KIN』(’91年)を愛して止まない身としては「そりゃないぜセニョール」と複雑な心境にならざるを得ないのですが。

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